経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

平成27年第3四半期の海外現地法人の立地地域別の海外出荷指数を前年水準と比べると、北米地域の上昇が際立っています。中国の現地法人の上昇寄与は、大分小さくなっていました。

 日本製造業の日本国内/海外拠点からの出荷を合計したグローバル出荷指数のうち、海外拠点からの出荷指数を海外現地法人の立地地域別の動きでみてみます。

 

 現地法人の所在地域別に集計した地域別海外出荷指数全体に占める割合が大きいのは、やはり北米地域です。全体に占める割合は、平成27年第3四半期で32.5%です。これに次ぐ地域が香港を含む中国で20.2%、第3位はASEAN4(インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ)で18.1%となります。日系製造業の海外展開は、やはり太平洋を囲んでいる形になります。

 

 次に、海外出荷指数の前年同期比に対する地域別の寄与の状況を見てみます。  

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 平成27年第3四半期の海外出荷指数全体の前年同期比は4.0%上昇でしたが、その上昇に対して北米地域の上昇寄与が3.90%ポイントと、ほぼ全てと言って良い程の上昇寄与となりました。これで、北米地域の現地法人からの出荷指数は、平成23年第4四半期から16四半期連続、つまり4年連続で前年同期比プラス寄与を続けており、日系製造業の海外出荷を安定的に支えていた地域ということになります。

 中国地域の現地法人からの海外出荷の前年同期比寄与は0.48%ポイントで、9期連続のプラス寄与ではありますが、その寄与の度合いは、平成25年後半から平成26年前半の時期の大きい寄与から比べると格段に小さくなっています。

 ASEAN4地域の現地法人からの海外出荷の前年同期比寄与は0.18%ポイントと4期連続プラス寄与とはいえ、わずかな上昇寄与にとどまっています。ASEAN4地域からの海外出荷は、平成25年第3四半期以降マイナス寄与又は若干のプラス寄与で推移していました。平成27年第1四半期に比較的大きめのプラス寄与(1.71%ポイント)を見せましたが、その後の2四半期のプラス寄与はまた小さくなっており、平成27年第3四半期のプラス寄与は第2四半期に比べて低下していました(0.23%ポイントから0.18%ポイント)。

 平成26年後半からは、中国やASEAN4地域からの海外出荷のプラス寄与が縮減されていく中で、北米地域からの海外出荷のプラス寄与が際立つようになっています。

 

 比較の意味で、日本国内拠点からの輸出向け出荷原指数の前年同期比を見ると、平成27年第3四半期は、プラス1.0%上昇でした。

 

 このうち、北米向け輸出の前年同期比寄与がプラス0.48%ポイント、中国向け輸出の寄与がマイナス0.60%ポイント、ASEAN地域向け輸出の寄与がマイナス0.14%ポイントで、輸出についても北米の好調さが伺えます。

 ただし、その他地域向け輸出の寄与が0.70%ポイントと最も大きいほか、東アジアでも台湾、韓国向けの輸出は一定のプラス寄与を見せており、アジア向け輸出全体が悪い訳ではないようです。どうも、日本の製造業が進出した中国、ASEAN向けの輸出向け出荷に勢いがないようです。

 

<参考:季節調整済の輸出向け出荷の前期比>

 

 グローバル出荷指数(平成22年基準)について(平成27年Ⅲ期(第3四半期))|その他の研究・分析レポート|経済産業省

 

◎スライドシェア

 

【参考スライド:平成27年7~9月期の産業活動】

 

【参考資料:中国立地現地法人の景況感】