経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

日本製造業の国内/海外拠点からの出荷全体は、平成27年第3四半期で前期比マイナス0.1%低下、海外拠点からの出荷は2期ぶりに前期比プラスに復帰

 グローバル出荷指数とは、日本国内の製造業生産拠点と日本企業の海外現地法人(海外製造拠点)からの出荷(販売)数量を統一的に把握出来るように作成した指数です。現在は、平成22年平均を100とした指数の形で、四半期ごとに作成しています。

 今回は、平成27年、2015年第3四半期(7-9月期)の指標をとりまとめることができたので、その結果について順次、御紹介していきたいと思います。 

 

  平成27年第3四半期の日系製造業のグローバル出荷の季節調整済指数は、指数値104.0、前期比マイナス0.1%低下と、2期連続の前期比低下となりました。

 海外拠点からの出荷である海外出荷指数の季節調整済指数は、指数値128.8、前期比プラス1.4%上昇でした。海外出荷指数は、平成27年第1四半期まで続いていた前期比連続上昇が、第2四半期に途切れましたが、第3四半期に再び前期比上昇となって、2期連続の前期比低下となることは避けられました。

 また、国内拠点からの出荷である国内出荷の季節調整済指数は、指数値96.1、前期比マイナス0.7%低下と2期連続の低下でした。

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 国内/海外出荷指数の前期比寄与をみると、国内出荷がマイナス0.5%ポイントの低下寄与、海外出荷がプラス0.3%ポイントの上昇寄与となっています。よって、平成27年第3四半期のグローバル出荷全体の低下方向を生み出しているのは、国内出荷の低下です。

 

  その国内拠点からの出荷は、「国内向け」と「輸出向け」に分けることができます。国内向け出荷指数は、前期比マイナス0.9%低下と2期連続の低下、輸出向け出荷指数は、前期比0.4%上昇と2期ぶりの上昇となりました。国内拠点からの輸出向け出荷は、2期ぶりにプラスですが、国内向け出荷が悪くなっていました。

 

 平成27年第3四半期では、日本国内拠点からの輸出は悪くはなく、海外出荷も前期比上昇となった結果、一時的に低下した日系製造業のグローバルな活動は、海外向けの活動によって再び増加へと戻りました。

 

 改めて、長期的なグローバル出荷を見るべく、季節調整済指数の推移グラフをみると、海外生産拠点からの出荷である海外出荷の方の、基準年である平成22年の100からの伸びが大きくなっていることが分かります。

 

 平成22年から平成23年までの国内出荷指数と海外出荷指数の動きは似た動きになっていましたが、平成24年以降、海外出荷指数が明らかに上向きの推移を見せる一方で、国内出荷指数は明らかに伸び悩んでいます。平成24年第1四半期は季節調整済指数で101.9と基準年を上回ってからは、増税前の駆け込み期である平成26年第1四半期を除き、100を下回っています。
 海外出荷指数は、平成23年からの5年弱で、3割近い増加となっています。

 ここ5年間ほどの日本の製造業の輸出向け出荷も大きく伸びているとは言えず、平成27年第3四半期の季節調整済指数も99.5と基準年を下回っています。とすれば、ここ5年ほどの間、日本の製造業のグローバル展開の主役は、輸出ではなくて、海外生産ということになります。

 

 平成27年第3四半期の海外出荷は2期ぶりに前期比プラス、国内からの輸出向け出荷が2期ぶりに前期比プラスとなっていたことを踏まえると、1四半期の動きだけで、傾向を論じるべきではないのですが、この平成27年第3四半期は、「輸出も海外生産も」ということになりました。

 

 

◎スライド資料PDF

グローバル出荷指数(平成22年基準)について(平成27年Ⅲ期(第3四半期))|その他の研究・分析レポート|経済産業省

 

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<参考:平成27年7-9月期の産業活動>