経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

《在庫》結果にコミット!? わずか5か月で20%減の輸送機械工業

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    本日は、箱根駅伝の復路です。最初は急な下り坂の第6区から始まります。
 さて、昨年積み上がっていた鉱工業の在庫は、6月をピークとして、年後半にまさにこの復路の第6区のように急激に減少しました。その主因は、圧倒的なスリム力で在庫を減らした、輸送機械工業です。

 資料:「鉱工業指数」(経済産業省)から作成

 

 輸送機械工業は、一昨年後半から抱えていた在庫を、わずか5か月で20%も圧縮してしまいました。その影響度は他の業種とは桁違いです。しかも、輸送機械工業の生産はほぼ横ばい傾向、昨年の第4四半期はむしろ前期比上昇さえしています。
 急激なダイエットと言えばリバウンドですが、需要に対する生産計画を見誤らずに、今年もこのスリムな肉体美(低い在庫率)を維持してくれると、鉱工業生産への下押し圧力要因にならずに済むなと年初から思ってしまいます。
 特に、輸送機械工業の中でも乗用車の動きが鉱工業の動きのベースとなっていると言っても過言ではないので、是非とも乗用車在庫の「スリムさ」が維持される一年になって欲しいものです。

 資料:「鉱工業指数」(経済産業省)から作成

 

 一方、昨年前半に輸送機械工業とともに在庫の上昇に一役買ったはん用・産業用・業務用機械工業は…土木建設機械の在庫の高さに影響され、昨年1年間の 間、在庫が高水準で推移していました。どれ程の高水準かというと、昨年3月の月末在庫の水準が前年同月水準から24.9%も高い状態になったのを皮切り に、6月から9月まで前年同月と比べた水準が30%以上も高い月が続き、11月末段階でも前年同月比が23.8%も高くなっていました。
 土木建設機械の在庫循環は、いわゆるオフロード規制の経過措置期間の終了した、8、9月以降の昨年後半もなかなか進捗しないままでした。このような在庫 循環の状態を踏まえると、今年に入っても、在庫との見合いでの生産のコントロールが必要な状態がまだ続くのかもしれません。

 資料:「鉱工業指数」(経済産業省)から作成

 

 今年の鉱工業在庫の動きがどうなるかを見る上では、はん用・生産用・業務用機械工業、特に建設土木機械の在庫の動きが重要なのかも知れません。

 

 

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