経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

部品や原材料である生産財の生産は前月比上昇したが、最終需要財の生産、出荷が反動減となった11月。消費財の生産は、昨年の水準を上回ってきている。

 平成27年11月の鉱工業指数について、業種別ではなく、用途先別の分類である「財別」分類の動きを見てみます。

 11月の鉱工業生産集荷では、生産財の生産は前月比上昇、出荷は前月比低下となり、最終需要財は生産、出荷ともに前月比低下となりました。

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 生産財については、製造業の中間投入となる鉱工業用生産財の生産が前月比上昇となった一方で、ガソリンなどの低下によって石油石炭製品工業の生産や出荷が低迷したことから、エネルギー関係が中心となる「その他用生産財」の生産が前月比低下となっています。

 11月の完成品=最終需要財の生産、出荷は反動減的に低下していましたが、10月は前月比低下であった鉱工業生産財が反動増的に上昇しています。12月以降の生産予測は、2か月連続の上昇となっているので、部品や原材料の生産は進めていた格好になります。

 最終需要財の中を細かく見ると、投資財と消費財で少し差が出てきているようです。
 投資財、特に資本財は、11月の生産が反動減になるとともに、前年同月比でも低下しています。建設用、土木用、輸送用の設備機器類の生産水準が前年を下回っているためです。

 逆に、製造設備用、電力用、通信・放送用は11月反動減となってはいるものの、前年同月比ではプラスとなっており、生産水準を維持しています。11月の資本財の生産、出荷の低下から、直ちに設備投資が不調という結論にはなりません。

 分野的にばらつきがあるようで、建機類やバスや鋼船が年前半好調でしたが、規制要因や外需要因が多少剥落してきているこういった分野は前年水準を割り込んでいますが、製造業や電力、通信といった設備型の非製造業の設備投資向けの資本財の生産水準は前年水準を上回っています。こういった設備投資の動きが、年明けどうなるかが要注目かと思います。

 消費財では、耐久消費財、非耐久消費財ともに、11月は前月比で低下ですが、前年同月比はプラスとなり、特に耐久消費財の前年同月比は6.7%上昇で、生産水準が多少高くなっています。この2か月ほどは、比較的生産水準の高かった今年の第1四半期の水準に戻ってきており、多少消費関係の最終需要財に動きがあるとも言えます。ただし、11月の消費財の出荷は生産以上に今ひとつで、鉱工業全体と同様に、在庫が前月比で増加していることが気にはなります。

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鉱工業指数(鉱工業生産・出荷・在庫指数、製造工業生産能力・稼働率指数、製造工業生産予測指数)|製造業の動きからみる日本の景気|経済産業省

 

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