経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

自動車やマンションといった高額品の販売業が好調で、「し好的個人向けサービス」が久しぶりに大きく前月比月上昇し、個人サービスの上昇をけん引。第3次産業全体の上昇にも大きく寄与。

 10月の第3次産業活動指数の対事業所/対個人のサービスの別について、見ていきます。
 10月の「広義対個人サービス」指数は、指数値105.9、前月比1.1%上昇と2か月ぶりの上昇でした。同じく「広義対事業所サービス」指数は、指数値102.6、前月比0.6%上昇と3か月連続の上昇でした(5か月連続マイナスがない)。10月は、対個人、対事業所共に前月比上昇となりました。

 

 業種の動きでは、卸売業の上昇が大きかった上に、情報サービス業なども上昇していましたので、対事業所サービスの勢いの方が強いようにも思えますが、全体としては、10月は対個人サービスの方が、ほぼ2倍の上昇寄与の大きさとなっています。

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(データ冊子21ページより抜粋)

 

 

 10月は卸小売業を除いた純粋サービスよりも、商業の前月比上昇の勢いがあるようなので、それぞれについて、商業を除外した指数も見てみると、卸売業を除いた対事業所サービスの前月比は0.7%上昇となり、小売業を除いた対個人サービスの前月比は1.5%上昇で、卸小売業を除外しても、対個人、対事業所のサービスは前月比上昇を維持しています。

 

 対個人サービスを「非選択」と「し好的」に分けた指数では、し好的個人向けサービスが前月比2.6%上昇と大きく上昇、非選択的個人向けサービスも上昇幅は多少小さいですが、前月比上昇です。し好的個人向けサービスの指数値は、103.2と昨年の増税後としては最も高い指数値になりました。
 し好的個人向けサービスは、レジャー関連や高額の買い物といった業種ですが、昨年の増税後に大きく落ち込んだ後の回復の勢いが弱く、今年の1月以降は寧ろ下がり気味になっていました。しかし、この10月は、一気のその低迷感を払拭するような指数の動きとなり、指数値のレベルは単月ではありますが、一気に平成25年(度)のレベルに到達しています。

 

 観光関連産業活動指数と飲食関連産業活動指数のグラフをみると、ともに10月も上昇傾向を維持しています。

 10月のし好的個人向けサービスを上昇させていた個別系列を見てみると、マンション分譲業や自動車小売業などが上昇寄与の上位に来ています。観光や外食等のレジャー関係に加えて、高額な買い物が関連サービスビジネスの大きめの前月比上昇につながったということになります。

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 対事業所サービスでは、10月に受注ソフトウェア、建設コンサルタントといった投資関連サービス、電気機械器具卸売業、医薬品・化粧品卸売業といった小売業向け卸売業が上昇寄与の上位に来ています。これが、個人消費が増えるので企業の投資が増えるという好循環を表すものとなっていれば、と期待したいところです。

 

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