経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

10月は国内向け出荷の回復の勢いが明確化した一方で、輸出向け出荷の勢いの弱さが見えてきた月

 平成27年10月の鉱工業出荷確報値は、98.8、前月比2.1%上昇と2か月連続の上昇となりました。

 

 この鉱工業出荷指数と貿易統計を再編集して、国内拠点から出荷されたものが国内と輸出のどちらに向けられているか、そして国内市場にどれだけ国産品と輸入品が供給されているのかを示す指標として、出荷内訳表と総供給表を作成しています。

 平成27年10月の輸出向け出荷は指数値100.3、前月比1.8%上昇で、国内向け出荷は、指数値98.7、前月比2.9%上昇で、国内向け/輸出向けの出荷ともに、2か月連続の前月比上昇となりました。

 

 国内向け出荷は、10月で3か月連続の前月比上昇となり、その伸び幅もかなり大きなものとなりました。そのため、指数値の水準も、今年の1月に続く2番目となります。このため、指数値の推移グラフを見ても、3か月(後方)移動平均で前月比寄与を見ても、国内向け出荷の基調が良くなっていたと言えるかと思います。
 

 四半期でみると、第2四半期の落ち込み程ではありませんが、第3四半期も2期連続の前期比マイナスでした。とはいえ、7-9月期の中では、7月に前月比▲1.6%低下を見せたものの、8、9月は、前月比上昇となっており、方向感は良くなっていました。その勢いが10月に更に加速され、水準としても高いレベルに到達しています。

 

 輸出向け出荷も、2か月連続で上昇となりました。輸出向け出荷は、四半期の中央月(2、5、8月)に大きなマイナスを示し、その後2か月連続上昇となるというパターンを繰り返していますが、10月は8月の大幅低下の後の2か月連続の上昇月に当たります。ただ、8月の前月比低下幅は▲5.1%低下でしたが、9月の前月比上昇幅は1.1%、10月も1.8%に留まりました。このため、10月の輸出向け出荷の水準は、7月(102.6)の水準に戻っていませんので、水準としては必ずしも高いとは言えません。
 後方3か月移動平均で、前月比寄与を見ても、輸出向け出荷の出荷全体に対するマイナス寄与は、9月まで小さくなる傾向にありましたが、10月はマイナス寄与が拡大しています。とすれば、2か月連続での前月比上昇ではありますが、輸出向け出荷の勢い自体は、それほど良いとは言えないようです。

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 10月は国内向け出荷の回復の勢いが明確化した一方で、輸出向け出荷の勢いの弱さが見えてきた月と整理できるようです。

 

◎データ冊子

(この資料中にポイントを解説している部分もあります)

 

◎図表集

  

◎出荷内訳表などの説明資料