経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

株式取引と、鉱工業生産の割には財の企業間取引が活発だった平成27年第3四半期の対事業所サービ。ただし、投資向けサービスは、前期比マイナス2.8%低下。

 第3次産業活動指数を対個人向けと対事業所向けに分けて見てみます。

 平成27年第3四半期の第3次産業総合の指数値は103.2、前期比0.1%上昇でした。この内訳である対個人向けサービスの指数値は104.9、前期比0.2%上昇、対事業所サービスの指数値は101.5、前期比0.4%上昇でした。

 

 対個人サービスの7~9月の3か月の指数値はほとんど横ばいでしたが、対事業所サービスの指数値は7月のレベル(指数値:101.1)が低く、8月(指数値:101.7)、9月(指数値:101.8)の指数値は若干持ち直していました。

 第3次産業活動指数に占める「対個人」と「対事業所」の割合はほぼ同じ(対個人のウェイト:4846.2、対事業所のウェイト:5153.8)ですが、若干「対事業所」の方が大きくなっています。このためもあり、第3四半期のサービス全体の前期比上昇には、対事業所サービスの影響(寄与)の方が大きくなっています。

 

 この対事業所サービスの第3四半期の上昇をけん引した個別系列をみると、最も寄与が大きかったのは、金融商品取引業である「流通業務(株式取引)」で、圧倒的に高くなっています。寄与の大きい上位5系列のうち、この「流通業務」を除くと、4つは全て卸売業の内訳系列でした。

 

 鉱工業生産が前期比マイナス1.2%低下であった一方で、鉱工業出荷は前期比マイナス0.6%低下に留まり、相対的にではありますが、生産より出荷の方が良い結果となっています。出荷の内訳をみると、今年の第3四半期の国内向け出荷は前期比マイナス0.8%低下でしたが、輸出向け出荷は前期比0.4%上昇していました。

 

 また、鉱工業在庫は、耐久消費財を中心に大きく低下し、7四半期ぶりに前期末比マイナス0.9%低下となりましたので、モノはそれなりに流通していたのだと思います。

 

  対事業所と対個人のサービスを別の角度からみるものとして、「投資向けサービス」と「消費向けサービス」の各指数があります。
 今年第3四半期までの指数の動きをみると、投資向けサービスの指数値は98.0、前期比マイナス2.8%低下でした。

 指数の推移をみると、昨年の第2~4四半期にかけての落ち込みから回復し切れないまま、この第3四半期に大きく低下してしまいました。水準自体も、2008年の大きな経済ショック後の最低レベルに落ち込んでいます(最も景気の悪かった2009年でも投資向けサービスの指数値は98.5を下回らない)。

 

 

◎ミニ経済分析 

鉱工業指数と第3次産業活動指数からみた平成27年7~9月期の産業活動|その他の研究・分析レポート|経済産業省

 

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