経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

平成22年基準の四半期指数で、卸小売業を「含まない」第3次産業活動指数の推移を見ると、「モノからサービス」の動きが鮮明

 鉱工業生産の前期比低下によって、平成27年第3四半期の全産業活動指数は、2期連続の低下となりました。また、内訳系列が全て平成22年基準に揃った全産業活動指数の四半期の指数の長期的な推移をみると、鉱工業が低下傾向で推移しており、建設業活動が「復活」し、サービス(第3次産業活動指数)が全体の動きのベースとなっていたことが分かります。いわば、2008年の大きなショック後に「モノからサービスへ」という動きが進行しています。

 

 この「モノからサービスへ」という動きをより鮮明に表しているのが、今回の第3次産業活動指数の基準改定に伴って、計算することとした「卸売業、小売業を除いた第3次産業活動指数」です。

 卸売業や小売業は、業種の区分としては、非製造業、第3次産業ですが、そのビジネスの活発度合いを決めているのは、モノに対する需要であって、サービス自体に対する需要でありません。医療サービスや娯楽サービス、設計サービスのようなサービス自体に対する直接的な需要に喚起される、いわば「純粋」サービスビジネスとは性質が異なる面があります。
 そこで、純粋サービスの活動指数として、「卸売業、小売業を除いた第3次産業活動指数」を見てみると必要があると判断しました。

 

 卸売業、小売業を「含む」指数と「含まない」指数の推移は大きく異なっています。

 

 今年の第3四半期の「含む」指数値は103.2ですが、「含まない」指数値は105.7と、そのレベル感に大分差が出ています。また、増税直後の昨年の第2四半期に「含む」指数は、大きく低下していますが、「含まない」指数の落ち込みは限定的でしたし、既に増税前の水準を大きく上回っています。
 更にいえば、「含まない」指数は、既に平成20年第1四半期の102.5という指数水準102.5を、平成24年第3四半期に回復しており、そこから更に値を上昇させています。

 逆にいえば、モノの需要に付帯するサービスが、サービス全体の活動水準を引き下げていることになっているということになります。

 このように2008年、平成20年の大きな経済ショックの後、日本の産業活動は、大きくサービスにシフトしていることが、これらの指数の動きからも分かります。

 

◎ミニ経済分析

鉱工業指数と第3次産業活動指数からみた平成27年7~9月期の産業活動|その他の研究・分析レポート|経済産業省

 

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◎各種指数の説明資料

 

 

<<GDPの変動において個人向けサービスが重要であるという点を分析した資料>>