経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

10月の鉱工業生産の基調判断については、「一進一退」と据え置きました。先行きについては、サービスを含む個人消費にも注目かと思います。

  鉱工業指数の10月速報分の結果についてまとめて見ます。

 平成2710月の鉱工業生産、出荷は前月比で2か月連続の上昇、在庫、在庫率も2か月連続で低下となりました。9月の生産・出荷の勢いが、10月まで継続され、在庫圧力も軽減されてきています。

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 10月の輸出数量は、9月に比べ上昇していたものと思われますが、国内向け出荷も9月に比べて上昇していたものと思われます。
 業種的には、「はん用・生産用・業務用機械工業」や輸送機械工業の生産上昇寄与が大きく、生産低下業種については、低下7業種がそれぞれ少しずつ低下という様相で、特に低下寄与の大きい業種はありませんでした。しかし、生産増加の動きに業種的な広がりがなく、「はん用・生産用・業務用機械工業」と輸送機械工業の増加だけが目立つという結果になりました。

 財分類では、生産財の生産が前月比低下で、消費財の生産、出荷は前月比上昇でした。資本財の生産、出荷も上昇していますが、それは9月が極端に悪かったことの反映ですので、割り引いて評価する必要があります。

 向こう2か月の予測調査では、生産の勢いは多少弱まる感じです。
 そもそも、鉱工業生産の水準は、ここ3か月、前年同月比マイナスが続いており、前年水準と比べても低くなっています。

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 このような状況を踏まえ、10月の鉱工業生産の基調については「一進一退」と、基調判断を維持することしました。

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 さて、10月は消費財出荷が、耐久消費財、非耐久消費財ともに前月比で増加し、国内向け出荷上昇の要因となっています。
 先頃、7-9月期のGDPの一次速報が公表されましたが、GDPの動きを鉱工業指数と第3次産業活動指数で説明出来るような計算式を試作してみました。その試作結果を基にすると、リーマンショック後の2010年を起点としてみると、個人向けサービス業の変動によってGDPは変動しているという結果となりました。非耐久消費財の変動が及ぼす影響も大きいという結果です。


 いずれにせよ、今後の景気全体の動きには、個人消費、その中でもサービス、第3次産業にも注目する必要があると考えられます。

 

鉱工業指数(鉱工業生産・出荷・在庫指数、製造工業生産能力・稼働率指数、製造工業生産予測指数)|製造業の動きからみる日本の景気|経済産業省

 

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