経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

月次の産業統計で、四半期GDPの推移再現を試みました。良好な結果を得られています。

 経済解析室で作成している月次の産業統計(指数)を用いて、四半期ごとの公表される国民総生産の動きを再現できるかどうか、回帰モデルを作って推計をしてみました。
 その結果は、次のグラフのように、実際のGDP公表値と月次統計の回帰式の結果はほぼ一致しており、「高精度で再現できている」という評価が可能な結果を得ることができました(詳細な検定結果については、末尾に埋め込んでいるスライド資料をご覧ください)。

 

 この回帰モデルの結果を用いると、月次のGDPを試算することが可能となります。
 平成27年7-9月期全体でGDPは前期比マイナス(一次速報)となった訳ですが、この試算された月次GDPの推移では、7月、8月ともに前月比マイナスではありますが、特に9月に個人向けのサービス業が低下したことが響いて、第3四半期が前期比マイナスとなったということになります(第3次産業活動指数の「広義対個人サービス」から小売業を除いた系列の指数は、前月比マイナス0.8%低下)。

 

 

f:id:keizaikaisekiroom:20151124191817p:plain

 

    今回の回帰モデルで用いた説明変数の一覧は、下記のとおりです。
 GDPの需要項目ごとに、月次の産業別統計を当てはめる形で説明項目(説明変数)を選定しています。

 

  GDPに占める割合の最も大きい「家計消費」については、「耐久消費財の総供給」「非耐久消費財の総供給」そして「広義対個人サービス(除く小売業)」を説明変数としました。

 

 「民間企業設備」については、「資本財(除.輸送機械)の総供給」を採用しています(ただし、資本財については、GDPが据え付けベースであることから、出荷との整合を図るために1期先行としています)。

 

 また貿易部分については、生産財の輸出入を説明変数として採用しています。というのも、日本の輸出入の6割は、最終需要財ではなくて、生産工程や事業活動に中間投入される生産財となっているからです。

 

 月次統計の四半期データで、四半期ごとに公表されるGDPを「再現」できるかにチャレンジし、その結果、良好な結果が得られました。その結果に基づいて、7~9月までの3カ月を見てみると、3カ月とも決して方向感として上向いているということではありませんが、特に9月に落ち込んでいたという結果になっています。

 

◎ミニ経済分析

月次の産業統計を通してみたGDP変化の要因 -鉱工業指数、第3次産業活動指数、鉱工業出荷内訳表・総供給表を用いてGDPを推計する-|その他の研究・分析レポート|経済産業省

 

◎スライドシェア

 

 

お役立ちミニ経済解説(by.経済解析室)|その他の研究・分析レポート|経済産業省