経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

9月の全産業活動指数は、第3次産業と建設業の低下により3か月連続の低下

 経済解析室では、鉱工業生産指数、第3次産業活動指数、そして建設業活動指数を加重平均し、日本の産業活動全般の活況度合いを毎月推し量る指標として、「全産業活動指数」を作成・公表しています。

 平成27年9月の全産業活動指数は、指数値102.2、前月比▲0.2%と3か月連続の低下となりました。9月の全産業活動指数の指数値102.2は、水準としては平成25年平均(101.9)、平成26年平均(102.0)を上回っており、まだそれなりに高いところにあります。

 しかし、変化の方向としては、7月以降、▲0.1~▲0.2と僅かな低下ではありますが、3か月連続で前月比低下で、四半期でみても7~9月期は前期比▲0.1%、2四半期連続の低下と、このところ少し弱い動きとなっています。

f:id:keizaikaisekiroom:20151120120959p:plain

 

 9月の全産業活動指数を産業別にみてみると、鉱工業生産は化粧品やスマホ向け部品類などの生産が増加したことにより前月比1.1%と3か月ぶりの上昇となりました。

 他方、第3次産業活動は、鉱物・金属材料等の素材系の輸入取引や化粧品の卸売業が増加したものの、金融業,保険業の反動減などにより前月比▲0.4%と4か月ぶりの低下となりました。

 全産業に対する寄与をみると、3か月ぶりに上昇した鉱工業生産の上昇寄与を、第3次産業活動の低下寄与が僅かに上回り、建設業活動も低下したことから全産業活動指数はマイナスとなりました。ここ3か月間、全産業活動指数の両輪をなす鉱工業生産と第3次産業の前月比の向きが揃わない状況が続いていますが、この期間、全産業もやや弱い動きが続いています。

 

 建設業活動指数にも触れたいと思います。9月の建設業活動は前月比▲1.8%と2か月連続の低下となりました。建設業活動を公共と民間に分けてみると、民間は前月比0.4%と小幅な上昇となったものの、公共が前月比▲4.3%とやや大きな低下となり、建設業活動を押し下げました。9月の公共は建築、土木とも低下していますが、大きなウェイトをもつ公共土木が2か月連続の前月比低下、低下幅もやや大きくなっています。
 民間側をみると、民間土木も公共土木同様に今月は不調でしたが、民間建築は好調で、内訳の民間非住宅は4月以降、前月比が低下したのは8月(▲0.1%)の一度だけと、堅調な動きが続いています。

 また、民間住宅も4か月連続の前月比上昇と、こちらも堅調です。ただし、民間住宅に関しては、第3次産業活動指数の内訳系列であるマンション分譲業が、9月はマンション価格の上昇により需要が伸び悩み、売り出しが先送りされたことなどにより、大きく落ち込むなど不安定な動きもみられますので、今後の動きを注視して参りたいと思います。

 

◎結果の概要

最新結果の概要|全産業活動指数|経済産業省

 

◎公表資料

 

◎ご案内