経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

数量ベースで季節調整を施した9月の輸出は、2か月ぶりの前月比上昇。9月の国内向け出荷は、今年初めての2カ月連続の前月比上昇を見せた。

 平成27年9月の鉱工業出荷確報値は、96.8、前月比1.4%上昇と3か月ぶりの上昇となりました。

 この鉱工業出荷指数と貿易統計を再編集して、国内生産されたものが国内と輸出のどちらに向けられているか、そして国内市場にどれだけ国産品と輸入品が供給されているのかを示す指標として、出荷内訳表と総供給表を作成しています。

 平成27年9月の輸出向け出荷は指数値98.5、前月比1.1%上昇で、2か月ぶりの前月比上昇です。国内向け出荷は、指数値95.9、前月比1.1%上昇で、2か月連続の前月比上昇となりました。

 

 8月は、輸出向け出荷が前月比5%以上の大きな落ち込みを見せました。

 9月はその落ち込み幅を完全に回復するまでではありませんが、前月比上昇と反転しました。国内向け出荷は2か月連続上昇で、これは今年で初めてとなり、9月の伸び幅も比較的大きめでした。今年の1月に滅多にみることのない前月比上昇幅を見せ、そこがピークとなり、その後、2月から5月まで国内向け出荷が4か月連続で前月比低下となりました。上の折線グラフをみると、1月から7月までダウンスロープが続きますが、8月、9月とアップスロープになっていることが分かります。

 輸出向け出荷については、毎月の上下動が大きいので、後方3か月移動平均で均したものの前月比寄与を見てみると、出荷全体に対する低下寄与は縮小してきていますが、まだ明瞭にプラス方向に転じる兆候までは見いだせない状況かと思います。

 

 四半期ベースで見てみると、国内向け出荷は前期比▲0.8%低下と2期連続の低下、輸出向け出荷は前期比0.4%上昇と2期ぶりの上昇です。

 輸出向け出荷指数は、四半期の最初の月の指数値が高く、その次の月に大きく低下し、最後の月に上がるというパターンを繰り返しています(このパターンは年間補正で除去できるのか?)。そこで、4-6月期と7-9月期の各月の動きを比較してみると、「4月:102.6、7月:102.6」、「5月:96.4、8月:97.4」、「6月:98.4、9月:98.5」となっています。

 つまり、この7-9月期の前期比上昇は、中間月の落ち込みが4-6月期に比べて小さかったことによるものであり、四半期の最初の月と最後の月の指数水準はほぼ同じでした。グラフをみても、同じような山が二山表れていますので、輸出向け出荷は安定していたと評価できます。

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 国内向け出荷については、起点となる7月の水準が昨年の8月並の低い水準となっているので、四半期として合計すると水準も低くなってしまいます。

 とはいえ、先ほども言いましたように、8、9月は今年初めて2か月連続上昇となりましたので、方向感は良くなっていると評価できます。

 

◎鉱工業出荷内訳表・総供給表 結果概要

 

◎データ冊子

 

◎図表集

 

◎「ばらんす表をちょっとながめてみました」

 

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