経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

9月は卸売業が好調。素材系の輸入取引が増加していたほか、化粧品等の卸取引も増加。他方、業種的には投資的サービスが低下。

 平成27年9月の第3次産業活動指数では、11大分類業種のうち、低下業種が5業種、上昇業種が6業種でした。

 

 前月比上昇業種については、卸売業の上昇寄与が一頭地飛び抜けていました。

 卸売業については、8つの中分類がありますが、このうち6つの中分類で前月比上昇です。
 特に寄与が大きいのが「鉱物・金属材料卸売業」でした。

 鉱工業出荷指数と貿易統計を再編集した出荷内訳表・総供給表を見ると、9月の国内向け出荷と日本市場への輸入を合計した総供給では、鉄鋼業(前月比3.7%)、非鉄金属工業(前月比7.3%)といった業種が伸びており、特に、これらの業種の輸入が伸びています。

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 また、石油・石炭製品工業では輸入が伸びているほか、灯油やナフサの国内向け出荷も伸びていました。これら業種の9月の国内生産は横ばい乃至低下しているのですが、輸入品を含めると流通量は多かったということになります。

 

 医薬品・化粧品等卸売業の上昇寄与も大きくなっています。化粧品の国内向け出荷が旺盛で、国内向け出荷全体のけん引役の一つでした。化粧品の生産、出荷がここ数か月の期間で伸びていることが目立っています。

 

※化粧品や衣服などの身の回りの潤いを増す産業についての指標として「ビュティー・ビジネス・インデックス」という指標を試作しておりますので、ご参考にしていただければと思います。

 

 なお、卸売業の中でマイナスなのが、電気機械器具卸売業です。

 民生用電気機器の出荷が前月比▲1.0%低下、配線・照明用器具の出荷が前月比▲4.0%低下、民生用電子機器の出荷が前月比▲9.6%低下であり不調です。

 

 9月の第3次産業活動指数の動きを改めて整理すると、上昇業種については、金属や鉱物といった素材取引が、輸入の増加もあり活発で、また国内の化粧品などの取引も活発で、卸売業が全般的に好調でした。

 企業の材料需要や家計の非耐久消費財需要は良かったということになります。

 他方、低下業種については、その多くは8月が良かった業種における反動減ですが、個人のマンション需要が落ち込んでいる不動産取引業、企業向けや官公庁向けの受注ソフトウェア開発案件が一巡しているソフトウェア業などの影響で、不動産業や情報通信業が3か月連続で前月比低下となっていることが気になるところです。

 このような業種的な動きを見ると、企業、家計双方の投資的活動に停滞感があるということになります。9月の投資向けサービスの前月比▲1.1%低下で、総合への低下寄与も▲0.1%ポイントと大きくなっていました。

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