経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

生産/出荷拠点の割合についても出荷先市場の構成比についても、10年前と比べてグローバル化の進む輸送機械工業

 輸送機械工業のグローバル出荷指数を年度単位で確認してみました。

 平成26年度の輸送機械工業の国内拠点と海外拠点からの出荷の合計であるグローバル出荷指数は111.5で、基準年となる平成22年の総量から1割以上増加していたことになります。この全体の出荷のうち、国内出荷指数は98.5、海外出荷指数は131.4で、国内拠点からの出荷は基準年からすると1%以上低下している一方で、海外拠点からの出荷は3割以上上昇していることになります。

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 平成26年度の輸送機械工業のグローバル出荷指数の前年度比は2.2%上昇ですが、このうち国内出荷指数は前年度比マイナス2.7%低下で、グローバル出荷全体への寄与はマイナスです。他方、海外出荷指数は前年度比8.3%上昇で、輸送機械工業のグローバル出荷の上昇は、海外出荷によるものであったことが分かります。

 

 さて、グローバル出荷指数では、
・日系製造業の出荷のうち、海外拠点から出荷されたものの比率である出荷海外比率
・日本の輸入に占める日系製造業の海外拠点から日本向けに出荷されたものの比率である逆輸入比率
・グローバル出荷のうち、海外市場に向けに出荷されたものの比率
といった比率を計算することができます。
そこで、輸送機械工業についてのこれらの比率について、10年前、5年前、平成26年度を比較してみます。
 まず、出荷海外比率です。平成26年度の出荷海外比率は46.5%で、5割に近づいています。10年前の平成16年では32.1%、5年前の平成21年では37.9%でした。この5年で8.6%ポイントも海外拠点からの出荷割合が増加しており、輸送機械工業における生産/出荷のグローバル化が進んでいます。

 

 次に、海外市場比率です。平成26年度の海外市場比率は58.8%で、既に6割に近い状態になっています。海外市場の需要に向けた生産/出荷が、国内市場の需要に向けたものよりも多くなっているということになります。10年前の平成16年度では46.1%、5年前の平成21年度では51.4%でした。この5年で7.4%ポイントも海外市場向けの割合が増加しており、日本の輸送機械工業の需要先のグローバル化が、この5年で更に進んだことになります。 

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 最後に、逆輸入比率です。平成26年度の逆輸入比率は64.1%でした。輸送機械工業の輸入品の半分以上、3分の2近くは実は日系企業の現地法人が日本向けに出荷したものであったことになります。10年前の平成16年度では43.4%、5年前の平成21年度では62.6%でした。この5年では、1.5%ポイントしか逆輸入比率は増加していません。日本市場向けに海外で生産して出荷するという動きには、勢いの衰えが感じられます。

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◎ミニ経済分析

グローバル出荷指数(平成22年基準)について(平成26年度)|その他の研究・分析レポート|経済産業省

 

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