経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

平成21年度に大きく落ち込み。成長拠点は海外へ~平成26年度までの年度単位のグローバル出荷指数

平成26年度(2014年4月から2015年3月まで)の日系製造業のグローバル出荷指数は、指数値104.1となりました。この指数は、平成22年暦年、2010年暦年平均を100とした値ですので、4年間ほど前のいわゆるリーマンショックから多少回復した状態よりは少し高い状態です。
 国内出荷と海外出荷の合計は、基準年の値を少し上回っている状況ですが、日系製造業の海外現地法人の出荷量を示す海外出荷指数は、124.4となっており、基準年である2010年平均の水準からは2割以上増加しています。一方、国内出荷指数は97.6となり、基準年の水準を下回っています。

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 平成26年度のグローバル出荷指数は前年度比1.1%上昇ですが、海外拠点からの出荷を示す海外出荷指数は前年度比6.7%上昇となっており、グローバル出荷指数の前年度伸び率に対して、プラス1.8%の寄与となっていました。国内拠点からの出荷を示す国内出荷指数は前年度比マイナス1.1%低下となっており、全体に対する寄与もマイナス0.8%でした。平成26年度、つまり昨年の消費増税後の日系製造業のグローバル出荷は、国内出荷の低下を海外出荷の上昇が上回って、全体としては前年度比増加していたということになります。

 

  長期的なグローバル出荷指数の動きをみるために、10年前、5年前の指数を比較してみます。

 10年前である平成16年度のグローバル出荷指数は100.5でしたが、5年前である平成21年度のグローバル出荷指数は90.7と、大きく低下していました。やはり、平成20年、2008年に発生した世界的な景気後退の影響は大きく、平成20年、平成21年と2年連続で、グローバル出荷指数は前年度比低下となりました。


 特に、平成16年度から平成19年度までの間は、グローバル出荷指数も、内訳の海外出荷も国内出荷も前年度比で上昇していました。しかし、平成20年以降は、東日本大震災や消費増税といった大きな経済変動を引き起こすイベントが多かったこともあり、グローバル出荷指数の上下動が大きくなっています。

 その中でも、指数の基準年である平成22年以降は、東日本大震災やタイの大洪水の年である平成23年に前年度比微減となった以外は、海外出荷が前年度比上昇基調となっていることに対し、国内出荷は前年度比上昇が2回に留まり、3回は前年度比低下となっています。

 上昇したのは、世界的景気後退の底の年である平成21年の翌年である平成22年度と、消費増税前の駆け込み需要が盛り上がった平成25年度で、前年度比が上昇して当然の条件が整った年度のみでした。

 いわゆるリーマンショックが発生した年をはさんで、日本の製造業の成長拠点は、国内から海外に移ったということを示す数値かと思います。

 

◎スライド資料

 

◎ミニ経済分析

 

グローバル出荷指数(平成22年基準)について(平成26年度)|その他の研究・分析レポート|経済産業省