経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

10月の製造業生産の見込みは前月比4.1%上昇、11月については、そこからマイナス0.3%低下の予測。向こう2か月は加工型業種の生産が増加する生産計画。

 10月の予測調査の結果ですが、10月見込みの前月比は4.1%上昇が見込まれており、11月予測の前月比は▲0.3%低下予測となっています。前回調査でも10月予測は前月比プラス4.4%上昇でしたが、そこから生産計画はほとんど下がっていないようです。f:id:keizaikaisekiroom:20151031040901p:plain

 10月の生産見込みを引き上げているのは、「はん用・生産用・業務用機械工業」、輸送機械工業などです(寄与3位の電気機械工業の寄与は、輸送機械工業の3分の1)。

 「はん用・生産用・業務用機械工業」については、10月の生産分の受注が多かった訳ですが、さらに9月分の納期の後ずれも起きているそうです。

 輸送機械工業については、まさに10月29日からモーターショーが開催されましたが、乗用車のモデルチェンジ期に当たり、9月の生産において自動車部品が増加していたことからも分かるように、10月は生産を増やすことになっています。同時に、9月末にに完成車の在庫水準が大きく低下したことから、在庫の積み上がりによる生産への低下圧力も弱くなったようです。

 

 11月については、全体としての生産計画は10月に対して微減となっていますが、「はん用・生産用・業務用機械工業」の低下による部分が大部分です。11月が受注の切れ目となっているのか、生産が大きく低下するようです。

 

 ちなみに、昨年と比べて「着火」するのが遅かった電子部品・デバイス工業ですが、前回の予測調査では、9月、10月の生産水準が前年を下回る水準となっていましたが、今回の予測調査では、10、11月と生産水準が前年水準を上回って推移する結果となっています。

 今年の9月の電子部品・デバイス工業の鉱工業生産の伸び率は、前月比6.0%上昇と昨年の8月、9月の前月比上昇幅の合計(3.4+3.8=7.2)に匹敵する程の伸び幅となっており、9月を見る限り昨年以上の水準、勢いで生産していくのかなという感じです。この調査結果と9月の実績から振り返ると、電子部品・デバイス工業の稼働率は5月以降低下傾向でありつつも、その生産能力指数を上昇させつづけており、半導体製造装置等の国内向け出荷が好調だったのですが、これは9月以降の増産に向けた準備だったといことになります。

 

 この予測調査の結果を10、11月を通して見るべく、2カ月分の前月比の合計値の業種別推移をみると、製造工業平均の伸び幅よりも高くなるのは、加工組立型の業種のみで、素材系や金属製品工業はむこう2カ月の生産を抑制気味に計画しているという結果になりました。

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 ただし、「はん用・生産用・業務用機械工業」については、特に10月の前月比が著しく、11月は突出して悪い前月比低下予測となっていますので、他の機械工業とは異なる動きとなっています。10月についても、受注型製品で、納期の後ろ倒しやキャンセルが発生すると、あまり伸びない可能性を否定できないと思われます。

 

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