経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

資本財以外の生産財、消費財、建設財の生産、出荷は前月比で上昇。消費財の生産、出荷が増える一方で、輸送機械を除く資本財の生産、出荷が前月比低下。

 9月の生産、出荷の動きを需要先別分類である、「財別分類」でみてみます。
 9月の財別分類の生産は、資本財を除く全ての財分類で、生産は前月比上昇となっています。

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 特に、製造業などの中間投入、部品、部材として使われる生産財の上昇寄与が高く、前月比も2.5%上昇です。指数値97.9も、今年の4月以来の水準で、5月以降の4か月間の停滞から抜け出しており、4-6月期の指数値97.7と同等レベルになっています。

 9月の生産財の生産を引き上げているのは、電子部品・デバイス工業の品目ですが、自動車部品の生産も好調なので、輸送機械工業の生産財生産上昇への寄与も大きくなっています。
 いずれにせよ、生産財の生産・出荷が3カ月ぶりに前月比上昇となっていることから、10月以降の最終需要財生産用の部品類の調達が(国内外で)進んでいたようです。
 
 次に生産上昇への寄与が大きかったのは、耐久消費財で、同じ程度で非耐久消費財の生産も上昇寄与しています。
 耐久消費財では、エアコン、軽乗用車の生産、出荷が共に前月比上昇していました。非耐久消費財では、化粧品類の生産が前月比11.2%上昇、出荷が前月比6.5%上昇となっています。

 これらは、共に家計消費向けの商品で、9月の小売販売額全体は「横ばい圏」での推移となっていますが、家計消費の一部には回復の動きが出ているようです。

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 例えば、エアコンを含む生活家電の家電量販店の売上げは、7、8、9月と3カ月連続で前年水準を上回っています。医薬・化粧品卸売業の販売額も9月は前月比5.4%上昇、「医薬品・化粧品小売業を含むその他小売業」の前月比も0.7%上昇、ドラッグストアのビューティケアの販売額は前年同月比9.7%上昇で今年の4月以降前年水準を上回る状態が続いています。
 
 他方、財分類のうち、資本財の生産、出荷がともに前月比マイナスとなっています。生産は3カ月連続、出荷も2カ月連続の低下です。
 その中でも、徐々に輸送機械関連品目の低下寄与が小さくなり、設備機械類である「はん用・生産用・業務用機械工業」の低下の影響が大きくなってきています。

 9月の資本財の生産を押し下げた半導体製造装置やショベル系掘削機械だけではなくて、生産用機械工業の生産・出荷が悪くなってきています。昨年後半から今年7月まで指数水準で110を超えて、堅調に推移していた「輸送機械を除く資本財」の生産・出荷の方向感が少し変わってきているようです。

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◎データ冊子

 

 

◎図表集

 

 

◎財別分類の説明

 

 

◎9月商業動態統計速報

http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/syoudou/result/pdf/201509S.pdf

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