経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

日本製造業の出荷海外比率、海外市場比率、逆輸入比率(平成27年4-6月期)

 グローバル出荷指数を用いて、日系製造業の出荷のうち、海外拠点から出荷されたものの比率を計算することができます。これを「製造業海外出荷比率(品目ベース)」と称しています。
 また、今回のグローバル出荷指数の公表から、
・日本の輸入に占める日系製造業の海外拠点から日本向けに出荷されたものの比率である逆輸入比率
・グローバル出荷のうち、海外市場に向けに出荷されたものの比率
についても、計算することとしました。

 平成27年第2四半期のグローバル出荷指数に占める海外出荷の比率である「製造業海外出荷比率(品目ベース)」は、30.3%となりました。日系製造業のグローバルな経済活動のうち、既に実質(品目数量ベース)で3割は海外現地法人の活動結果になっているということになります。そして、この出荷海外比率は、平成13年以降で過去最高の値となっています。

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 海外出荷比率も季節的な変動があり、1年の中で第2四半期に高い値を見せるので注意が必要ですが、上のグラフから分かるように今年の第2四半期の出荷海外比率は、昨年、一昨年のレベルよりも高くなっているで、この30.3%が過去最高の値と評価しても問題ないと思います。
 この出荷海外比率の前年同期からの変化を、国内要因と海外要因に分けると、海外出荷が増加することで、出荷海外比率が上昇しています。国内拠点の活動が低下している訳ではなく、海外現地法人の活動の活発化が出荷海外比率上昇の要因ということになります。

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 次に「海外市場比率」です。
 海外市場比率とは、国内出荷における輸出向け出荷と、海外出荷における自国(海外現地法人の所在国市場向け)向け出荷と第3国(所在国と日本以外の国)向け出荷の合計が、グローバル出荷に占める割合のことです。いわば、日系製造業が海外市場の需要に依存している割合ということになります。
 平成27年第2四半期の海外市場比率は42.1%に達しています。日系製造業の出荷するものの4割以上は、海外市場で販売されているということになります。
 この海外市場比率についても、出荷海外比率と同様に、第2四半期に高くなるという季節変動的な癖がありますが、それでも、平成27年第2四半期の海外市場比率は過去最高と評価できると思います。

 

 最後に「逆輸入比率」です。
 逆輸入比率とは、日本市場に供給される輸入品のうち、日本製造業の海外現地法人が日本向けに出荷したものが占める比率のことです。
 平成27年第2四半期の逆輸入比率は24.2%です。逆輸入比率は、ここのところ25%を上限として推移しています。「国内需要をまかなうための海外生産」に頼る割合は、あまり変化していません。季節性を除去していない指数で計算していますので、断定は難しいですが、前期、前々期と比べると、多少逆輸入比率は落ちているようです。

 

◎ミニ経済分析

http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/pdf/h2amini031j.pdf

 

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