経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

7月の生産能力-稼働率循環図では、生産能力指数の「転換点」からは、遠のいて動いていた。

 平成27年7月の生産能力指数は、指数値95.3、前月比▲0.1%低下(前年水準のとの比較では引き続き0.3%上昇)でした。

 稼働率指数は、生産量が減少したため、分母の生産能力指数が前月比低下でありましたが、前月比▲0.2%低下となりました。前年同月比も▲2.0%低下であり、水準も少し落ちています。

 

  生産能力指数と稼働率指数の関係をみるために、縦軸を生産能力指数、横軸を稼働率指数として散布図を描くと、緩やかな逆三角形の動きを見せます(バブル崩壊後)。

 最も最近、この逆三角形の下の頂点、つまり生産能力指数が下がりきった時期、つまりは生産能力指数が反転上昇局面に移行した時期は、平成17年第1四半期でした。

 この「転換点」に毎月の生産能力-稼働率の交点が近づいているか、遠のいているのかに着目しています。

 昨年の増税前の平成26年第1四半期までは順調に、この「転換点」に向かって動いていたのですが、増税後、主に稼働率が低下する方向に動き、交点が左方向に動いてしまっています。

 今年の第2四半期との比較でも、7月(グラフでは27年Ⅲと表示)は、若干左下に動いています。

 まだ、生産能力指数の本格的な転換となるには、時間を要するようです。  

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 ただ、この生産能力ー稼働率の循環関係も機械工業と非機械工業(製造工業から機械工業を除いたもの)とでは、大分その絵姿が異なります。

 

 まず、機械工業です。

 機械工業のみで循環図を描くと、昨年の増税後、生産能力、稼働率ともに上昇し、交点は右上に動いていました。今年に入ってからは、生産能力指数の上昇一旦とまり、稼働率が上下動(グラフでは左右)に動いている状態です(下記のグラフは、今年の5月までのグラフ)。

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 次に非機械工業です。

 非機械工業のみで循環図を描くと、昨年の増税後当初は稼働率の変動による左右の宇動きだけでしたが、9月以降は稼働率は上昇するが、生産能力は低下するという右下方向の動きとなっていました。今年に入ってからは、稼働率、生産能力がともに低下するという左下方向への動きとなっています。

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 7月の生産能力-稼働率の循環関係の動きは、非機械工業における生産能力と稼働率の関係に近い形で動いていました。

 

  

◎結果の概要 

鉱工業指数(鉱工業生産・出荷・在庫指数、製造工業生産能力・稼働率指数、製造工業生産予測指数)|製造業の動きからみる日本の景気|経済産業省

 

◎「生産能力・稼働率って何ですか?」

(前提知識なしで生産能力・稼働率指数について紹介している資料です)

 

◎データ冊子

 

◎ポイント資料

 

◎図表集

 

 

 

keizaikaisekiroom.hatenablog.com

 

 ◎より長期の生産能力と稼働率の関係については、こちらをご覧ください。

keizaikaisekiroom.hatenablog.com

 

 

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