経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

7月単月としては、卸売業や小売業が前月比で大きく上昇。土木・建築サービス業や機械設計業といった企業の向けの専門性のあるサービスの低下寄与が大きい。

  平成27年7月の第3次産業活動指数では、新基準の11大分類業種のうち、上昇業種が7業種、低下業種が4業種でした。

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 上昇業種の中では、卸売業、小売業の上昇寄与が大きく、この2業種を除くと、第3次産業活動は全体的にはほぼ横ばいということになります。この2業種に次ぐ上昇寄与を見せたのは、「金融業、保険業」、情報通信業でしたが、その寄与は、卸売業や小売業の半分です。7月は、卸売業と小売業が、第3次産業のけん引役でした。

 卸売業については、機械器具卸売業、中でも電気機械器具卸売業が前月比5.3%と大きく上昇しています(寄与度0.09%ポイントと卸売業全体の寄与度に比肩する大きさ)となっています。鉱工業出荷内訳表でも7月は、耐久消費財の出荷が、国内向け、輸出向けともに前月比上昇となっています。この耐久消費財の内訳である教養・娯楽用には、テレビなどが含まれていますが、この分類の国内向け出荷が前月比4.3%上昇、業種別で見たときも、民生用電子機器の国内向け出荷が前月比9.1%上昇となっており、テレビ等の耐久消費財の国内向け卸が好調であったようです。

 小売業については、「その他小売業」と「燃料小売業」が好調でした。7月は、月全体としては、気温がそれほど高かった訳ではありませんが、月下旬から酷暑となりました。そのため、ホームセンター等で夏物商材が好調だったそうですし、カーエアコン需要もあったのかガソリンの販売が好調だったようです。なお、小売業の前月比上昇への寄与はこの2業種にはおとりますが、テレビ等を販売する機械器具小売業も前月比2.9%上昇でした。

 

 一方、前月比低下業種の中では、事業者向け関連サービスの低下寄与が際だって高くなっています。その中でも、土木・建築サービス業や機械設計業を含む技術サービス業が前月比▲6.2%低下(寄与としても▲0.14%ポイント)と、事業者向け関連サービスを大きく引き下げています。

 技術サービス業は、建設投資や設備投資の前段階で需要されるサービス、4~6月と高い水準にありましたが、7月に全体的に大きめの低下となっています。

 7月の建設財出荷も微増ではありますが2か月連続の上昇ですし、輸送機械を除いた資本財の国内向け出荷も前月比0.9%上昇でしたので、7月段階で企業の投資需要が衰えていたということはありませんが、多少先行きが気になる動きです。

 

 対個人/対事業所の分類では、対事業所サービスの方が第3次産業全体を前月比で上昇させる寄与が大きかったと結果となっています。

 しかし、業種別の動きを見ると、事業所向けの業種が不調であったようにも見えます。

 ただ、上昇寄与業種の3、4位である「金融業、保険業」や「情報通信業」の内訳系列の中には、対事業所サービスに分類されているものが多くありますので、これらの個別系列の積み上げの結果、7月の対事業所サービスも前月比上昇していることになります。例えば、7月の対事業所サービスの上昇に寄与した卸売業以外の事業としては、株式の流通業務、決済サービスである全銀システム取扱高、テレビ番組製作・配給業などがありました。

 

◎結果の概要

最新結果の概要|第3次産業活動指数|経済産業省

 

◎データ公表冊子

 

◎ポイント資料

 

◎図表集

 

◎基準改定の概要

 

 

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