経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

7月の輸出向け出荷では、輸送機械工業が先導役。国内向け出荷を押し下げたのは、生産財の中心である石油・石炭製品工業、電子部品・デバイス工業。

 7月の出荷内訳表で、輸出向け出荷の増加への影響の大きかった業種、そして、国内向け出荷の減少への影響の大きかった業種を確認してみます。

 

 7月の輸出向け出荷については、輸送機械工業、鉄鋼業、プラスチック製品工業など14業種中12業種(1業種は横ばい)において、輸出向けが前月比で上昇していました。

 特に、輸送機械工業の輸出向け出荷の上昇寄与が非常に大きく、2位の鉄鋼業の5倍以上の寄与となっています。7月の輸出向け出荷の原動力は輸送機械工業でした。

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 7月の国内向け出荷については、石油・石炭製品工業や電子部品・デバイス工業など14業種中8業種において、国内向け出荷が前月比で低下していました。

 国内向け出荷においては、国内の鉱工業生産の低下(生産調整)や電力事業における天候要因などから、原材料やエネルギー源となる財が低下要因となっています。

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 輸送機械工業は出荷全体でも前月比2.1%上昇で、その輸出向け出荷の中では、鋼船の伸びが大きく、駆動伝導・操縦装置部品なども上昇寄与しています。鋼船の輸出向け出荷は、前月比で8割を超える増加ですし、駆動伝導・操縦装置部品を含む自動車部品の輸出も増加しています。

 ただ、結果的に輸出向け出荷への上昇寄与は小さかったのですが、乗用車の輸出向け出荷も上昇であり、輸送機械工業の輸出向け出荷の上昇に貢献していました。
 輸送機械工業の国内向け出荷は、前月比▲0.4%低下でした。

 乗用車の国内向け出荷は前月比プラスなのですが、船舶関係はマイナスということで輸出向け出荷のようなけん引役とはなれず、自動車部品の国内向け出荷が低迷したことにより、全体を押し下げています。

 輸送機械工業の生産は、生産調整のため、前月比▲1.4%低下なので、輸送機械工業向けの生産財の国内向け出荷が低迷するのは仕方がありません。輸出向け出荷が好調で合った輸送機械工業の生産財の国内向け出荷は不振であったことになります。

 

 このように出荷内訳の業種別の動きをみても、生産財の国内向け出荷が弱かったことを確認できます。

 

◎結果の概要

集計結果又は推計結果|鉱工業出荷内訳表、鉱工業総供給表|経済産業省

 

◎データ冊子

 

◎ポイント資料

 

◎図表集

 

◎バランス表をちょっとながめてみました

(前提知識なしで分かる出荷内訳表、総供給表の説明資料)