経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

機械工業と非機械工業で動きに差が出てきている7月の稼働率指数

 平成27年7月の製造工業稼働率指数は96.9で、前月比▲0.2%低下となりました。6月の稼働率は今年の1月以来5か月ぶりの前月比上昇となっていたのですが、稼働率上昇が2カ月続くこととはなりませんでした。

 7月の鉱工業生産指数が、前月比で▲0.8%低下となっていますので、生産の低下、すなわち稼働率の低下ということになっています。

 稼働率指数を機械工業と非機械工業(除.機械工業)で見ると、機械工業の稼働率が前月比▲1.6%低下であることに対し、非機械工業の稼働率は2.5%上昇と4カ月ぶりに上昇となりました。

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 非機械工業の稼働率は、前年同月比も2か月連続でプラスですし、7月については、一昨年と比べてもプラスとなっており、月々の方向感だけではなく、指数の水準としても、前期比▲2.7%低下と低迷した第2四半期の水準よりかなり高くなっています(4月の98.5に肉薄)。

 他方、機械工業の指数値は96.0と今年の最低値となり、昨年最も稼働率の低かった8月のレベルを割り込んでいます。機械工業の稼働状況は、昨年後半から年初までの高い状態からは様変わりです。

 

 稼働率は7業種で前月比低下、6業種で上昇、1業種で横ばいとなっています。
 稼働率低下業種の中で、特に製造業全体の稼働率を引き下げていたのは、電子部品・デバイス工業とはん用・生産用・業務用機械工業で、この2業種が第1グループです。低下寄与の上位2業種はほぼ同じ程度の低下寄与となっていました。

 低下寄与3、4、5位の電気機械工業、情報通信機械工業、輸送機械工業が第2グループとなり、この3業種の寄与と第1グループの低下寄与がほぼ同じという感じです。 

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 いずれにせよ、機械工業業種の稼働率が大きく低下となっており、機械工業の中では、稼働率がプラスとなった業種はないということになります。生産調整とその調整による中間投入の国内需要減が7月の稼働率指数を悪くしていることになります。

 一方、稼働率が前月比で上昇した業種をみると、化学工業、石油・石炭製品工業といった業種の上昇寄与が大きくなっています。この両業種とも、7月は生産増、出荷減、在庫増となっており、プラントの稼働調整(定期修理など)のため、7月の稼働状況が高くなっています。

 

 年明け以降、稼働率が下がり気味ということで同じような動きをしていた機械工業と非機械工業の稼働率指数が、前月比の方向感、そして前年同月比や指数値から見えてくる水準感に、差が出てきています。

 

◎結果の概要 

鉱工業指数(鉱工業生産・出荷・在庫指数、製造工業生産能力・稼働率指数、製造工業生産予測指数)|製造業の動きからみる日本の景気|経済産業省

 

◎「生産能力・稼働率って何ですか?」

(前提知識なしで生産能力・稼働率指数について紹介している資料です)

 

◎データ冊子

 

◎ポイント資料

 

◎図表集