経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

今年の第3四半期も機械工業の生産能力は前期比上昇の可能性(確率)が高い。しかし、非機械工業の生産能力が下がる可能性が高く、製造工業全体として生産能力が前期比上昇するかどうかは微妙。

 平成27年4-6月期末値で製造工業の生産能力は95.4で、1-3月期末値95.5からは微減となっています。前期比で低下しています。製造工業の生産能力は、昨年後半2期連続で前期比上昇となっていましたので、微減とはいえ、方向感が変わっています。

 そこで、過去の四半期ごとの生産能力指数の前期比のプラス、マイナスの頻度を計測することを通じて、今年の7-9月期に生産能力指数が上昇する可能性(確率)を検討してみました。

 昭和58年からの生産能力指数の前期比が上昇した割合を計測すると、前期比が連続して上昇する割合が高いことが判明しました。

 生産能力の変動は、設備等の変更が必要なため「慣性」が働いているようです。

 そこで、連続して上昇することが多いということを踏まえて、ある四半期で生産能力が前期比プラスであった場合に、次の四半期が前期比プラスとなる条件付き確率を、いくつかの系列に計算したものが、この表です。

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 この計算結果からは、今年第2四半期に、前期比で生産能力が上昇した機械工業や旧電気機械工業が、今年の第3四半期に上昇する条件付き確率は、7割程度と計算されました。

 

 昭和58年からの生産能力指数の前期比が低下した割合を計測すると、連続プラスに比べると頻度は少ないですが、前期比が連続して低下する割合が高いことも判明しました。


 この事実を踏まえると、今年第2四半期に、前期比で生産能力が低下した非機械工業が、第3四半期に低下する条件付き確率は、8割を超えるものと計算されます。

 製造工業全体でも、7-9月期に生産能力が下がってしまう可能性が計算上は高くなっています。しかし、その確率は6割を切っており、半々よりは高いという程度で、それほど高い確率という訳ではありません。
 意外だったのは、輸送機械工業です。輸送機械工業については、第2四半期に生産能力は前期比マイナスなのですが、今期マイナスで次期もマイナスとなる条件付き確率が4割もない計算結果となっており、輸送機械工業については、7-9月期の生産能力が2期連続で低下する可能性は低いという計算結果になっています。

 

 なお、より長期(1978年~)の生産能力指数の動きの分析については、このような資料もございます。

 

keizaikaisekiroom.hatenablog.com

 

keizaikaisekiroom.hatenablog.com

 

◎6月の生産能力指数

鉱工業指数(鉱工業生産・出荷・在庫指数、製造工業生産能力・稼働率指数、製造工業生産予測指数)|製造業の動きからみる日本の景気|経済産業省

(7月分については、9月14日公表)

 

◎ミニ経済分析

http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/pdf/h2amini030j.pdf

 

◎スライドシェア

 

◎6月分データ冊子

 

◎6月分ポイント資料

 

◎6月分図表集