経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

機械工業では、昨年後半、稼働率と生産能力がともに上昇。非機械工業では、稼働率、生産能力ともに低下(生産能力ー稼働率(循環)関係図)

 稼働率の高い状態が続くと、生産能力が上昇し始め、その逆に、稼働率の低い状態が続くと生産能力の低下が生じるということが、一般的には考えられるところです。そこで、縦軸に生産能力指数を、横軸に稼働率指数をとって、稼働率と生産能力の関係の変化をグラフ化しているのが、生産能力-稼働率(循環)関係図(能力稼働率循環図)です。

 

 まず、製造工業全体の能力稼働率循環図を見てみます。

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「製造工業」の生産能力指数は、平成26年8月に稼働率指数が98.3となったところで、底を打ったようです。そして、平成26年9月から27年1月にかけては、生産能力を増強しつつ稼働率を上げていました。しかし、平成27年2月以降は、生産能力増強の勢いが弱まり、若干低下するようになりました。今年の2月以降、生産が一進一退となり、稼働率も下がり気味になっています。

 

 では次に、生産能力が明らかに反転上昇している機械工業の能力稼働率循環図を見てみます。

 

「機械工業」の生産能力指数は、平成26年7月に稼働率指数が101.1となったところで、底を打っています。平成26年9月から27年1月にかけては、生産能力を増強しつつ稼働率を上げていました。

 平成27年2月以降は、さすがに好調であった機械工業の稼働率も低下しています。そのため、生産能力増強の勢いも弱まってはいます。とはいえ、機械工業では、今年前半稼働率は下がっても、生産能力は下がってはおらず、この稼働率の低下は一時的なものと認識されているものと推測されます。

 

 次に、逆の動きを示している「除.機械工業」=非機械工業の能力稼働率循環図を見てみます。

 

「非機械工業」では、昨年前半は月々稼働率が上下動してはいても、生産能力は動いていませんでした。その後、平成26年9月以降、生産能力指数が前月よりも低下する状態が続いています。その間、稼働率の分母である生産能力が低下していることもあり、稼働率が上昇していました。

 しかし、今年2月以降は、稼働率、生産能力ともに、低下し続けています。

 

 機械工業と非機械工業の能力稼働率循環図は、縦方向の変化が完全に逆になっています。そこで、機械工業の代表として「はん用・生産用・業務用機械工業」、非機械工業の代表として「化学工業」の能力稼働率循環図を並べてみます。

 

 さて、「製造工業」、「機械工業」、「除.機械工業」の稼働率は、全て27年1月がピークとなっており、2月以降、生産調整の結果、稼働率が低下しています。
 「製造工業」の稼働率は、ピーク(平成27年1月)から平成27年6月にかけての半年間で、▲6.9%低下しており、「輸送機械工業」、「電子部品・デバイス工業」、「はん用・生産用・業務用機械工業」などが低下に寄与しています。

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 なお、より長期(1978年~)の生産能力指数の動きの分析については、このような資料もございます。

 

 

 

keizaikaisekiroom.hatenablog.com

 

keizaikaisekiroom.hatenablog.com

 

◎6月の生産能力指数

鉱工業指数(鉱工業生産・出荷・在庫指数、製造工業生産能力・稼働率指数、製造工業生産予測指数)|製造業の動きからみる日本の景気|経済産業省

(7月分については、9月14日公表)

 

◎ミニ経済分析

http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/pdf/h2amini030j.pdf

 

◎スライドシェア

 

◎6月分データ冊子

 

◎6月分ポイント資料

 

◎6月分図表集