経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

生産と出荷の業種別の動きに差があった7月。生産は低下していたが輸送機械工業やはん用・生産用・業務用機械工業の出荷は上昇していた。

 平成27年7月の鉱工業出荷については、15業種のうち、低下業種8業種、上昇業種7業種となっています。また、7月の出荷の業種別の動きは、少し生産とは違った動きとなっていました。 f:id:keizaikaisekiroom:20150905105214p:plain

 出荷低下にもっとも影響を及ぼしたのは、電子部品・デバイス工業で、ほぼ生産低下寄与品目と同様の品目の出荷が低下していました。寄与が3番目の情報通信機械工業も生産低下品目の出荷が低下したことによります。

 寄与が2番目となったのは、石油・石炭製品工業でした。7月は、猛暑だったという印象もありますが、降水量は多い月で、気温も下旬はかなり高くなりましたが、上旬は気温の低い月でした。冷房需要がそれ程伸びず、発電量も伸びませんでした。このため、発電に使われる重油等の出荷が落ちています。また、灯油については、不需要期であることに加えて、ジェット燃料への生産転換が行われ出荷が低下したそうです。
 出荷の前月比低下については、この3業種の影響が大きくなっています。

 

 他方、出荷上昇業種を見てみると、いくつかの生産低下業種が、出荷上昇業種となっています。

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 生産低下寄与2番目だった輸送機械工業の出荷は、乗用車の出荷や鋼船の輸出が良かったことから、前月比2.1%上昇と2か月連続の上昇となっており、方向感は良くなっていました。

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 また、生産低下となっている「はん用・生産用・業務用機械工業」も、出荷上昇寄与2位となっており、製造設備用の出荷が上昇しています。

 第3位の金属製品工業では、橋りょうや鉄骨といった建設関係の財の出荷が良好でした。
 
 出荷が前月比で低下している電子部品・デバイス工業や石油・石炭製品工業の財の多くは生産財で、出荷が上昇している輸送機械工業や「はん用・生産用・業務用機械工業」は最終需要財、特に資本財として需要される分野ですし、出荷上昇寄与3番目の金属製品工業におおける出荷上昇品目は、建設財でした。

 やはり、企業で需要される最終需要財の出荷が7月良好であったことが、業種分類からも見て取ることができます。

 

 

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