経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

2か月ぶりの前月比上昇となった全産業活動指数。ただし、必ずしも手放しでの高評価はできない。

 平成27年6月の全産業活動指数は、指数値96.5、前月比0.3%上昇と、2か月ぶりの上昇となりました。全産業活動指数は、今年の2月にピークアウトして、3月に大きく前月比で低下し、4か月間96台半ばで足踏みしている状態です。

 こういった全産業活動指数の推移をみると、この6月の2か月ぶりの上昇について、方向としては良い方向に進みましたが、手放しの高評価は難しく、「足踏み」しているという感じです。 

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 前年との比較をしてみると、前年同月比は、さすがに1.2%上昇で、増税後の落ち込みが目立ちはじめた昨年6月を割り込むことはありませんでした。一昨年の6月との比較でも0.5%プラス(2013年6月指数値96.8)ですので、水準として非常に悪いということもありませんが、取り立てて良いということでもありません。同じように4月の一昨年4月との比較は0.3%プラス(2013年原指数94.9)です。水準的にも、4月から6月にかけてやはり横ばいということなるかと思います。

 

 6月の全産業活動指数を産業別に見てみると、第3次産業活動指数は4か月ぶりに前月比0.3%上昇、鉱工業生産指数は2か月ぶりに前月比1.1%上昇でした。一方、建設業活動指数は、3か月ぶりに前月比0.5%低下となりました。 

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 6月の全産業活動指数の前月比上昇に対する寄与では、第3次産業活動指数と鉱工業生産指数の寄与は、ほぼ同じでしたので、建設業活動の6月の低下を、第3次産業、非製造業と鉱工業が補った形になります。

 各産業の前年同月比を見てみると、第3次産業、鉱工業生産、建設業活動ともに前年同月比プラスですが、前年同月からの水準を引き上げているのは、第3次産業で、鉱工業はその半分程度で、建設業活動の前年からの上昇寄与は限定的です。

 また、一昨年同月との比較では、鉱工業生産のプラス幅が5.6%と大きいのですが、第3次産業活動は同じ水準、建設業活動はマイナス1.4%と水準が下がっています。一昨年の6月は鉱工業生産が前後の月に比べて悪い月ではありました(全活ベース季節調整値:2013年5月92.2、6月89.7、7月92.1)が、それを割り引いても、鉱工業生産の水準が、第3次産業や建設業の水準よりも相対的に高いということになるかと思います。

 

  6月の全産業活動指数の方向感(前月比)をプラス方向に動かしたのは、第3次産業と鉱工業生産で、平成25年や平成26年と比べて若高い水準感(前年同月比や一昨年同月比)を生み出しているのは、鉱工業生産ということになります(水準感としては、第3次産業は一昨年並、建設業活動指数は大分悪い)。

 

最新結果の概要|全産業活動指数|経済産業省

 

◎データ公表冊子