経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

観光関連産業は、他の産業に8兆円に近い波及効果を及ぼす産業となっている。

 産業連関表を用いて、平成26年の観光関連産業のサービス生産額は、約22兆円と試算できることをご紹介しました。 

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 観光関連産業においてサービス生産、すなわちお客様にサービスが提供された場合に、そこで使われる他の産業の財やサービスが新たに需要され、他の産業に波及効果が及ぶことになります。

 産業連関表は、この産業と産業のつながり、「連関」を分析する道具として考案されたもので、産業連関表を用いると、観光関連産業が他の産業に及ぼす波及効果を数値として計算することができます。

 平成23年でみると、観光関連産業がそのサービスを提供するために、他の産業から調達した財・サービスの額(生産額)は、7兆1500億円ほどです。同じように、平成26年の場合のこの額は、7兆8700億円となりました。 平成23年から平成26年で、観光関連産業の波及効果は、7200億円分ほど増加している計算となります。

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 産業間のつながりは一段階では終わりません。観光関連産業向けに財・サービスを生産する産業でも、その生産活動のために材料やサービスを投入する必要があります。このような間接的、副次的な効果を全体としてまとめて計算することもできます。

 この観光関連産業のサービス生産による副次的な効果を計算してみると、平成26年で5兆4200億円ほどになります。 

 

  観光関連産業がそのサービス生産のために直接需要することによる「直接効果」と観光関連産業に財・サービスを提供するために副次的に発生する「間接効果」の二つの波及効果を合計してみると、「対事業所サービス」への波及が最も大きなものとなっていますし、平成23年と平成26年の比較でも最も大きく伸びていました。

 この「対事業所サービス」の内訳について、波及効果=誘発額を確認すると、「物品賃貸業(貸自動車を除く)」が多く、機械修理業や自動車整備業、そして建物サービス、広告といった分野への効果が大きいことが分かります。

 

<<補足:直接効果と間接効果の概念図>>

 

 ◎ミニ経済分析

http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/pdf/h2amini028j.pdf

 

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