経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

産業連関表を使った試算では、平成26年の観光関連産業のサービス生産額は約22兆円、雇用誘発は約65万人

 先のエントリーで、観光関連産業が、輸送機械工業に並ぶ重みを産業(グループ)となっていることを見てきました。 

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 そこで、平成23年産業連関表と第3次産業活動指数を使って、平成23年から平成26年にかけての観光関連産業のサービス生産額の伸びを確認してみたいと思います。

 第3次産業活動指数の体系の中で、観光関連産業に属すると整理している産業分類のサービス生産額を合計すると、平成23年で20兆5800億円になります。そして、このサービス生産額を観光関連産業活動指数の伸び率で伸ばして、平成26年の観光関連産業のサービス生産額を推計してみると、22兆1900億円となりました。この期間に、約7.8%ほど観光関連産業のサービス生産額は増加したことになります。

 内訳の個別産業の伸び率をみると、航空旅客運送、宿泊業、鉄道旅客輸送といった分野の伸びが大きくなっています。

 「観光旅行」の2要素である「観光」ビジネスと「旅行」ビジネスという視点でみると、長距離移動手段と移動先での宿泊施設によるサービス供給が伸びていることから、「旅行」の要素が伸びているという解釈もできるのかも知れません。 

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 この観光関連産業のサービス生産によって、どれ位の雇用を生み出しているのかも見ることが出来ます。ここでは、観光関連産業に直接従事する雇用者だけではなくて、観光関連産業で使用される財・サービスを生み出す産業、いわば観光ビジネスをサポートする産業への雇用効果まで含めて計算してみました。

 平成23年の観光関連産業のビジネスは約60万人の雇用を生み出(誘発)していました。平成26年のサービス生産額の試算値に基づいて、観光ビジネスをサポートする産業まで含めた平成26年の雇用人数を計算してみると、約65万人となり、5万3000人ほど、約8.8%増加といった雇用増の効果が発生したと計算できます。

 

 雇用の伸びが多いのは、「対事業所サービス」、「運輸・郵便」、「商業」といったビジネスの分野です。観光関連産業そのもよりも、機械修理や広告といった「対事業所サービス」や「商業」といった、観光ビジネスをサポートする産業への雇用誘発効果が高いということが目を引きます。

 

◎ミニ経済分析

http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/pdf/h2amini028j.pdf

 

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