経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

観光関連産業の活動レベルは、リーマンショック前の水準に回復しています。

 昨今、何かと話題に事欠かないのは、観光ビジネスかと思います。

 そこで、第3次産業活動指数の中の「観光関連産業」の指数や産業連関表を用いて、観光関連産業が持っている日本の産業へのインパクトを分析した資料として、「増税に負けない観光関連産業」をアップしております。

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 この分析の中身ついて、少しずつご紹介していきます。

 まず、近年の観光関連産業の活動レベルの推移をご紹介しますが、まずこの「観光関連産業」について説明します。

 一般に、産業分類として「観光関連産業」という分類はありません。観光のために利用されるであろうサービスビジネスとして、旅客運送業、宿泊関連、娯楽施設関連といった個々のビジネスの指数を加重平均しています。含まれる個々のビジネスは次のようになります。やはり、観光=旅行なので、旅客関係のビジネスの占める割合が高くなります。

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 さて、この観光関連産業の推移です。

 観光関連産業もご多分に漏れず、昨年の第1四半期には増税前の盛り上がりを見せ、増税後の第2四半期には大きく落ち込みましたが、その後順調に回復してきています。そもそも、増税後の落ち込みが第3次産業全体との比較で小さく、増税前の水準を、今年の第1四半期には上回っています。

 

 更に、特徴的なのは、観光関連産業の指数値は、リーマンショック前の水準に戻っているということです。観光関連産業は、リーマンショック東日本大震災のような大きなショックの際には、第3次産業全体よりも大きく落ち込むのですが、そこから回復し、この10年で最も大きな景気変動を引き起こしたリーマンショック前の水準に戻っています。第3次産業全体が、まだその水準に回復していないこととの比較で、観光関連産業が目下の日本の産業活動において、重要さを増してきているということが言えるかと思います。

 

 次に、観光関連産業の前期比の推移を見たいと思います。

 

 観光関連産業の四半期単位の指数の前期比は、基本的にプラス基調なのですが、昨年の第2四半期、4-6月期は、増税直後で大きく落ち込みました。

 しかし、第3四半期、7-9月期には前期比プラスに転じ、今年の第1四半期まで3期連続の前期比プラスとなっています。

 前期比プラスの中身を見てみると、グラフのピンク部分の鉄道旅客が、昨年後半に回復していることが分かります。しかし、今年の第1四半期は、「公園、遊園地」や「宿泊施設」の前期上昇幅が大きく、観光関連産業を盛り上げていたことが分かります。 

 

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