経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

6月の鉱工業生産の基調は「一進一退」、先行き2か月は強気の予測となっているものの、在庫積み上がりによる生産減少圧力の顕在化を注視

 6月の鉱工業生産の結果と7月、8月の生産予測調査の結果をまとめてみます。

 

 6月の鉱工業については、生産、出荷は前月比上昇、在庫は上昇、しかし在庫率は低下ということで、この6月だけを見ると悪くはない状況です。

 ただ、5月の鉱工業生産の前月比低下幅は、▲2.1%低下であり、6月の生産上昇は、5月の低下を補ったとは言えません。

 4-6月期の鉱工業生産は、結果的に3期ぶりの前期比マイナスとなっていますし、四半期の指数値としては、昨年の第4四半期の値と同じになっています。
 このような状況を踏まえ、6月の鉱工業生産の基調については「一進一退」と、5月から変更した基調判断を据え置きたいと思います

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 昨年後半から今年の第1四半期、特に1月に生産が好調であった「はん用・生産用・業務用機械工業」や「輸送機械工業」が、第2四半期の鉱工業生産を低下させていました。

 

 7月以降の動きについては、微妙なところかと思います。通常の予測誤差を考慮すると、7月調査の結果から、7月以降の2か月連続前月比プラスというのは、なかなか難しいところかと思います。

 とはいえ、今回の6月の鉱工業生産の結果では、6月初旬の見込み値に近い値(6月見込み1.5%上昇に対し、生産0.8%上昇)での生産上昇となりましたし、7月の生産計画も先月から修正されていないので、確度の高い生産計画となっているようにも見受けられます。

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 ただ、いずれにせよ、鉱工業全体の在庫が6月の前月比で1.3%と上昇方向に転じ、第2四半期でも前期比で0.9%の上昇、かつ在庫率も上昇していることから、出荷が大きく上昇しないかぎり、いずれかの時点で生産を減らす局面は来るもの思われます。

 一昨年も昨年もそうでしたが、8月にはお盆休みで操業度を下げる結果、生産指数の底は8月となる可能性も高く、予測調査の結果、7月、そして8月に前月比2.7%上昇という高い生産の上昇が生じるかどうか、引き続き注視ということかと思います。

 

◎ポイント資料

 

◎データ冊子

 

◎図表集

 

◎図表集英語版

 

◎鉱工業指数マンガ