経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

6月の鉱工業在庫は、前月比上昇。特殊要因のある土木建設機器の在庫増を除いても、鉱工業の在庫は6月上昇している。

 6月の在庫指数は、再び前月比1.3%上昇となりました。

 

 

 6月の在庫上昇の要因となったのは、「はん用・生産用・業務用機械工業」のショベル系掘削機械や建設用クレーンといった土木建設機器と輸送機械工業の乗用車などでした。

 

  近時の在庫の動向を分析したスライド資料「軽乗用車と土木建設機械によって 積み上がっている鉱工業在庫の動向」では、土木建設機械の在庫変動を取り除いた鉱工業在庫の推移をグラフ化してみました。そのグラフを見ると、実は、今年の年明けから在庫は前月比で低下傾向となっていました。ただし、6月速報値で同様の試算してみると、6月ではやはり輸送機械工業の影響が大きいこともあり、前月比はプラスということになってしまいました。


 改めて、今年第2四半期の在庫循環図を見てみますと、今年の第1四半期末の時点から右下方向に動く形となっています。在庫循環が進んでいるというよりは、多少後戻りしている様相です。特に、右下方向に動いているので、在庫との積み上がりの勢いは弱くなっているものの、在庫の水準を引き下げるまでには、生産水準が下がっていないということに数字上なっています。

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 確かに、この第2四半期の在庫上昇において大きな役割を果たしている軽乗用車の6月メーカー出荷約12万台に対し、在庫は4万台程度、普通乗用車の6月メーカー出荷約42万台に対し、在庫は約9万台程度なので、出荷実数との関係では、それ程在庫が多いという感覚がないのかもしれませんが時系列的に見ると、在庫、そして在庫率は高水準となっています。
 また、四半期での在庫上昇には、先にもご紹介した建設土木用機器も作用している訳ですが、この品目には、8月まではオフロード規制の経過措置期間であるため、引き続き「作りだめ」の方向での力が作用していますので、引き続き在庫上昇方向での特殊要因があることになります。
 いずれにせよ、在庫調整のソフトな進捗を期待したいところです。

 

◎ポイント資料

 

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◎図表集

 

◎図表集英語版

 

◎鉱工業指数マンガ