経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

車関係の生産が良くて、輸送機械工業やプラスチック製品工業がけん引役、企業のIT投資によって情報通信機械工業は2か月連続の生産前月比上昇

 6月の鉱工業生産の業種別の動向を見てみます。
 6月の生産では、15業種のうち、上昇業種9業種、低下業種6業種となっています。
 生産上昇の影響度の大きい上位3業種は、輸送機械工業、医薬品を除く化学工業、プラスチック製品工業の3つで、これに4位の情報通信機械工業を加えた4業種の影響度が、生産上昇5位以下の業種の影響度と比べて高くなっています。

f:id:keizaikaisekiroom:20150804170100p:plain

 

 

 輸送機械については、乗用車販売が内外需共に5月からは回復しており、6月の生産をけん引していました。生産上昇寄与3位にプラスチック製品工業が上がってくるのも、自動車生産向けの部品類やシート類の生産が好調であったことによります。ただし、輸送機械工業の在庫が増えており、今後の出荷動向にもよるのですが、やはり「作りすぎている」印象はぬぐえません。

 生産寄与が2位の化学工業については、化粧品の類の生産が好調です。

 先日公表された専門量販店調査のドラッグストアの6月の販売額の結果をみると、ドラッグストア全体の販売額の前年同月比8.4%上昇に対し、化粧品小物であるビューティケア商品分類は前年同月比12.1%上昇655億円となっており、全体に占める割合が高いこともあって、ドラッグストアの販売上昇の面でもけん引役であったことが伺えます。新製品の投入効果もありますし、外国からのお客様の影響もあるのかもしれませんが、身の回りに支出する余裕が家計に出てきている兆候かとも思えます。

 第3次産業活動指数では、5月まで嗜好性、選択性の高いサービスビジネスの活動が活発化していることとも符合します(広義し好的個人向けサービスは、5月前月比1.0%上昇。その他の小売業や食堂レストラン、興行団などが良かった)。

keizaikaisekiroom.hatenablog.com

 

 

 

 同じく4位の情報通信機械工業については、パソコンが6月多く生産されていました。6月実施の予測調査における6月頭の見込み値でも6月の生産は大きく上昇する見込みとされていました。そこでは、企業の情報化投資の影響があるとされておりましたが、その通りの結果になっているようです。

 第3次活動指数の情報サービス業の活動レベルは、5月単月では前月比で低下していましたが、その指数値は107.4とサービス全体が98.6と100を割っている中で好調で、その要因も企業の情報化投資ということでした(金融機関向けが情報サービス業協会の先行き見通しでも好調)。

 そのため、企業向けのコンピュータの需要も底堅いということになっています。個人向けのものと異なり、企業向けのパソコン生産は、それなりに国内で実施されており、デスクトップ型で17万台、ノート型で23万台ほど6月は生産されました。5月には、はん用コンピュータなどが情報通信機械工業の生産の牽引役になっていましたが、6月も寄与は小さくなりますが、企業向けの大型コンピュータの生産は前月比好調で、情報通信機械工業は2か月連続の上昇となっています。

 

◎ポイント資料

 

◎データ冊子

 

◎図表集

 

◎図表集英語版

 

◎鉱工業指数マンガ

 
◎専門量販店調査