経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

4か月ぶりに前月比上昇となった生産能力指数、けん引役は「電子部品・デバイス工業」

 平成27年5月の生産能力指数は95.5で、前月比0.1%上昇と4か月ぶりの前月比上昇となりました(2月の生産能力指数は1月から横ばいだったので、前月比で低下したのは、3,4月の2か月間です)。

 前月比で4か月ぶりに上昇した生産能力では、2業種で前月比上昇、2業種で低下、横ばいは10業種となりました。

 生産能力が上昇したのは、電子部品・デバイス工業と電気機械工業の2業種でした。特に、電子部品・デバイス工業の生産能力上昇の影響度合いが大きくなっています。 

 5月の鉱工業生産や6月の予測調査の結果からは、ここ1、2か月の電子部品・デバイス工業の生産の勢いは、あまり良いとは言えませんし、5月の稼働率も昨年末から今年の1、2月までの時期と比べると落ちてはいます。

 しかし、電子部品・デバイス工業の5月の生産能力指数は、前月比0.5%上昇となっています。前年同月比のマイナスもこの5月で止まりました。5月の電子部品・デバイス工業の能力変動については、見直し要因ではなく、実際に設備を増強しているようです。電子部品・デバイス工業については、足元での生産実績や7月までの生産予測は今一つではありますが、この先更に底を超えた部分では生産見通しは悪くないということなのかもしれません。

 

 電子部品・デバイス工業を含む「機械工業」と機械工業以外の製造業の生産能力の推移を見てみると、機械工業以外の生産能力は引き続き低下傾向ですが、機械工業については、昨年後半から盛り上がってきた状態を維持しています。

 機械工業と非機械工業の生産能力の動きの違いが、ますます明瞭となってきています。

  

 さて、生産能力-稼働率の循環関係を見ると、5月の状況は大きく左に動いています。要すれば、上昇の動きが遅れる生産能力は横ばいで推移する状況で、先に稼働率が低下してしまったことになります。f:id:keizaikaisekiroom:20150727155333p:plain

 このグラフの右下にあります「17年Ⅰ」という点が、前回生産能力が大きく上昇した転換点です。確かに、この転換の前に、本格的に上昇局面に移るまでに多少点が行ったり来たりはしていました。

 現在の局面が、この「行ったり来たりする局面」に過ぎず、昨今の報道のように国内設備投資が盛んになって、生産能力指数が継続的に上昇していく局面が到来することを期待したいところです。

 

 

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