経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

国内向け出荷が連続で低下する中、5月の対外取引は輸出、輸入ともに落ち込む

 鉱工業出荷指数と貿易統計を再編集して、国内向け出荷と輸出向け出荷、国産品供給と輸入品供給を比較できるようにした「鉱工業出荷内訳表、鉱工業総供給表」の平成27年5月分についてお知らせします。

 平成27年5月の鉱工業出荷は前月比▲1.9%低下で、輸出向け出荷は指数値96.4、前月比▲6.0%低下と3か月ぶりの低下です。国内向け出荷も指数値95.5、前月比▲0.7%低下と4か月連続の低下となりました。
 輸出向け出荷指数は、今年の1月に基準年のレベルを1割以上上回る110.3というリーマンショックで日本の輸出が激減する前の水準になりましたが、2月に前月比▲10.9%低下と大きく低下し、この5月に再度▲6.0%低下と大きく低下しました。

 

 5月の輸出向け出荷については、輸送機械工業、石油・石炭製品工業、そして、はん用・生産用・業務用機械工業の前月比低下が響いています。
 石油・石炭製品工業については、今年に入って前月からの変動が激しく、今月は4月に大幅に増加した反動減という評価になります。他方、はん用・生産用・業務用機械工業については、確かにこの5月の指数値は前月比で低下していますが、その水準は2、3月よりも高い水準を維持しています。
 輸送機械工業については、輸出の水準としても少し下がっていると言わざるを得ず、5月の指数値91.5は季節調整後の指数としてこの1年で最も低い値です。こと輸送機械工業については、海外市場において日本車が好調でも、その多くは現地生産で賄われるため、日本からの輸出に直結しなくなっています。よって、比較的北米の自動車市場が好調と言われる元でも日本からの輸送機械工業の輸出が落ち込むこともあるということになります。ちなみに、貿易統計を見る限り、5月の乗用車輸出の低迷の大きな要因は、4月と比較した欧州向けの低下によるもののようです。

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  輸入品と国産品を合算した総供給指数は、前月比▲0.7%低下と2か月ぶりの低下となりました。その中でも、輸入品供給指数は前月比▲2.1%低下と2か月ぶりの低下となり、この輸入品供給を低下させているのは、化学工業と鉱業です。これらの2業種は、4月の輸入を増加させた2業種でしたので、輸入が落ち着いたということかと思われます。

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 鉱工業生産・出荷の勢いが低下する中で、5月の対外取引は、輸出入ともに、4月から大きく低下しているという状態です。

 

◎結果の概要ページ

集計結果又は推計結果|鉱工業出荷内訳表、鉱工業総供給表|経済産業省

 

◎ポイント資料

 

◎データ冊子

 
◎図表集