経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

日系製造業のグローバルな活動のすでに3割は、海外現地法人の活動によるものとなっている。

 先のエントリーでは、日系製造業のグローバルな活動を表す製造業グローバル出荷指数の平成27年第1四半期の動きを確認しました。

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 このグローバル出荷指数を用いて、日系製造業の国内活動と海外現地法人の活動量の合計に対する、海外現地法人の活動の比率を「製造業出荷海外比率」として計算しています。これは、製造業グローバル出荷指数に対する海外出荷指数の占める割合ということになります。

 製造業出荷海外比率は、平成27年Ⅰ期(1~3月期)で29.2%と、前期に次ぐ高さとなりました。

 昨年Ⅰ期の27.0%に比べても、そして、出荷海外比率は毎年Ⅱ期(4~6月期)に1年の中で高い値をとる傾向にありますが、昨年Ⅱ期の29.1%に比べても、今年のⅠ期の海外出荷比率は上昇しており、季節的な変動を考慮しても高くなっていると言えそうです。

 
 海外出荷比率の前年同期と比較した上での「上昇」に対し、当然ながら、海外出荷の増加である「海外出荷要因」はプラス寄与、つまり比率を上昇させる方向に作用しています。
 国内出荷の低下である「国内出荷要因」も若干のプラス寄与、つまり国内出荷が減少することによって、海外出荷比率が上昇することとなりました。
 しかし、その影響度合いは、海外出荷要因が国内出荷要因の9倍程度となっており、出荷海外比率の上昇は、引き続き海外出荷の増加によるものであることが確認できます。

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 改めて、平成27年Ⅰ期のグローバル出荷指数の動きの特徴についてまとめます。

  • 消費増税後の国内出荷の落ち込みはあったが、海外出荷が補って、グローバル出荷指数は、昨年26年よりも高水準。
  • 海外出荷の前年同期比上昇幅が安定的に推移する一方で、国内出荷の前年同期比は3期連続の低下。
  • 出荷海外比率は、前期に次ぐ高さ。
  • 出荷海外比率の上昇には、国内出荷要因もあるが、大部分は海外出荷要因が寄与。

 要すれば、引き続き、日系製造業のグローバル出荷のけん引役は、海外出荷の伸びにあるということになります。

 

◎ミニ経済分析