経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

百貨店販売の動向を実質ベースでみると、東京や大阪は、消費増税前の平成25年の水準を上回っているが、全国でみるとその水準に到達していない。

 名目前年比で、プラスの数値も出てきている百貨店販売額ですが、東京、大阪とそれ以外の地域とで、地域差が生じているこを確認しました。 

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 改めて、百貨店販売額の名目値をの動きを確認したいと思います。

 前年の4月や5月との比較でプラスの数値は出てきているのは確かですが、昨年の4月や5月は消費増税直後の最も販売額が落ち込んだ時期ですので、足元の百貨店販売額の水準を評価するための比較時点として、必ずしも適当とは言えません。そこで、増税前の平成25年の平均値との比較をしてみたいと思います。

 そうすると、確かに今年に入って、毎月の値も、また3カ月後方移動平均でみた基調的な値でも、平成25年の水準を上回っていますが、その上昇幅は僅かであると言わざるを得ません。

 
 消費税率の上昇を含む物価変動要因を除いた実質ベースで見てみると、百貨店販売額(全国)は足下でも、実は消費税率引上げ前年の平成25年の水準を下回っていることが分かりました。
 名目の百貨店販売額に地域差がありましたので、地域別のデフレータを試作し、東京、大阪とそれ以外の全国とで異なるデフレータを用いて、地域別の実質販売額の動きを比較してみます。
 興味深いのは、実質ベースでは、東京、大阪の百貨店販売額は、足下で平成25年の水準を上回っており、物価変動要因を除去しても、東京、大阪の百貨店は好調ということができます(つまり、東京、大阪のデパートの店舗では、平成25年よりもモノの売れ行きが良く、販売数量が多くなっているということになります)。
 他方、東京と大阪を除いた全国の百貨店の実質販売は、平成25年の水準を下回り推移している状態です。

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 この辺りを踏まえて、今後のデパートの販売動向には注視していきたいと思います。

 

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