経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

今年5月速報の鉱工業生産の状況をまとめてみました。

 5月の鉱工業については、生産、出荷は前月比低下、在庫も低下、しかし在庫率は上昇ということで、あまり良い状況とは言えません。
 よって、5月の鉱工業生産の基調については、「一進一退」と、4月までの「緩やかな持ち直し」から、基調判断を一段引き下げました。

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 6月以降の動きについては、微妙なところかと思います。通常の予測誤差を考慮すると、6月調査の結果から、6月以降の2か月連続前月比プラスというのは、なかなか難しいところかと思います。

 何らかの事情で出荷が大きく改善しない限りは、在庫調整を進めるためにどこかで生産をかなり抑制しする局面がでてこなければなりません。

 いずれかのタイミングで生産がそれなりに低下しなければ、極端な鉱工業生産の水準低下を招くというシナリオも、理論上は否定できません。

 

 他方、今年に入って4月までの建設業活動指数は、まず民間の住宅建築に始まり、企業の設備投資や商業施設の建設を反映する民間の非住宅建築活動も上昇しはじめ、さらに民間企業が発注した土木工事の活動も前月比2桁増になっています。公共事業も早めの発注がなされているのか、4月には早くも前月比5.8%上昇となりました。3月、4月と建設業活動指数は反転上昇の動きとなっています。 

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 4月のサービス産業については、土木・建築サービス業などの専門・技術サービス業や金融業、さらに情報サービス業など、BtoBのサービスビジネスを中心に堅調に推移している分野が多いです。

 個人向けについては、戸建住宅売買業や「宿泊業、飲食サービス業」などが4月は良い数値となっています。

 

 建設業や各種のサービスビジネスがそれなりの堅調さを維持している間に、在庫調整が進捗させるための生産のコントロールが進むことを期待したいところですし、5月に少し落ち込んだ輸出の回復等を通じて出荷が上昇することも期待したいところです。

 

◎ポイント資料

 
◎データ冊子

 
◎参考図表集

 
英語版図表集

 
◎マンガ鉱工業指数