経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

輸送機械工業、電気機械工業の在庫が低下しているものの、鉱工業全体の在庫調整の進捗はまだまだ、在庫率も高いという5月の鉱工業在庫の状況

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 5月の在庫指数は、4か月ぶりに前月比0.8%低下となりました。鉱工業生産の低下幅に比べて、出荷の低下幅が小さかったので、在庫は前月比で低下となりました。

 

 他方、在庫率は出荷の低下のために上昇しているので、在庫過剰感は解消されてはいないものと思います。

 

 4月、5月の平均値で作成した在庫循環図を見ると、いまだ「在庫積み上がり局面」に位置しており、在庫調整が大きく進展しているようには見えません。

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 在庫低下の主因は、ここでも輸送機械工業の小型乗用車や軽乗用車の在庫の低下です。

 また、2番目に在庫低下に寄与している電気機械工業の影響度も大きく、太陽電池モジュールやエアコンの在庫低下によるものです。これらの品目は、5月の出荷も好調で、エアコン出荷の前月比は16.6%上昇(生産は抑制されており▲3.9%低下)、太陽電池モジュール出荷の前月比は8.3%上昇(生産▲1.0%低下)です。冷蔵庫も出荷好調(前月比17.4%上昇)で、夏らしい民生用の電気機械類の出荷は良くて、在庫を減らしている状態です。住宅建築の状況も年明けから良くなっているので、天候要因とともにこのような民生用の電気機械類の出荷好調を支えているものと思われます。
 このため、電気機械工業の在庫の状況は、「在庫調整局面」入りしており、いち早く生産抑制が効き始めているようです。

 他方、輸送機械工業の生産は前年同月比1割以上低下しているのですが、在庫はいまだ13%以上高く、まだ「在庫積み上がり局面」を脱していません。

 

◎ポイント資料

 
◎データ冊子

 
◎参考図表集

 
英語版図表集

 
◎マンガ鉱工業指数