経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

月次の生産量の推移を見てみると、輸送機械工業の生産水準は震災の翌年には、毎月震災前の水準を大きく上回る状態になっています。

 震災前後の平成22年と平成25年の製造品出荷額において、大きく変化のあった業種としては、輸送機械器具、石油・石炭製品の好調2業種と、電子部品・デバイス・電子回路、情報通信機械器具の不調2業種であることが分かりました。

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 これらの好不調業種について、震災前後及び最近までの月次の生産動向を確認してみたいと思います。利用月次データは、被災地に所在する事業所のデータを特別集計している被災鉱工業生産指数です。

 

1.輸送機械工業(出荷額22年比+44.0%)

 輸送機械工業の生産量は、震災直後に前年の半分程度まで落ち込んだものの、翌24年には 震災前の22年の生産量を全ての月で上回っており、回復を見せていました。

 最近では、26年4月の増税後、特に8月以降は生産水準が低下していたが、27年に入り再び24,25年の水準に戻しています。今年の4月は生産量を低下させました。

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2.石油・石炭製品工業(出荷額22年比+24.9%)

 石油・石炭製品工業の生産量は、震災直後の23年3-4月に前年平均の1/20以下まで大幅に低下しました。しかし、平成24,25年には、早くも震災前の水準に達する月も多くなり、回復を見せています。

 最近では、増税後の平成26年5-7月にかけて大きく落ち込みましたが、 昨年の9月以降は再び水準を戻しています。

 

 3.電子部品・デバイス工業(出荷額22年比 マイナス20.7%)

 電子部品・デバイス工業の生産量は、震災前から低下傾向にあり、震災直後には生産水準が半分程度に落ち込んでしまいました。平成24,25年も震災前の22年と比べて7-8割程度の生産にとどまっています。

 最近でもこの傾向は変わっていませんでしたが、平成26年10月頃からは生産水準が上昇傾向にあります。

 
4.情報通信機械工業(出荷額22年比 マイナス18.5%)
 情報通信機械工業の生産量は、震災前後を通じて被災地域・被災地域外の連動性が高く、総じて低調です。
 最近では、更に生産水準が低下し、特に被災地は26年後半は 震災前の22年のおよそ半分ほどまで水準が低下しています。

 
◎スライド資料