経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

基準年、昨年第4四半期の指数値100に戻り、消費税による攪乱は乗り越えたと思われる今年第1四半期のサービスビジネス

 平成27年第1四半期の第3次産業活動指数は、前駆比0.7%上昇と3四半期連続の前期比上昇となりました。

 第3次産業活動指数は、今年の3月に11か月ぶりに前月比低下となりましたが、逆に言えば、昨年4月の消費増税時の急落後、昨年5月から今年の2月まで前月比上昇となっており、増税ショックによる落ち込みからの回復のけん引役はサービスビジネスであったことになります。

 また、この指数値は昨年第4四半期と同じ値です。つまり、昨年1-3月期の駆け込み需要による特需的な状況になる直前のレベルには戻ってきていることになり、レベル的にも消費増税による攪乱を乗り越えたと言えるのではないかと思います。

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 業種的には、消費増税で大きな影響を受けた「卸売業、小売業」が3期連続で回復するなど、13業種のうち7業種が前期比上昇しました。「金融業、保険業」も、昨年の第3四半期、第4四半期の前期比上昇のけん引役になっていましたが、今年の第1四半期には上昇への影響力が小さくなり、変わって鉱工業生産・出荷が良かったことなどもあり、「運輸業、郵便業」の全体の上昇に影響しました。

 

 第3次産業活動指数が今年の第1四半期は丁度100となっていますが、これは平成17年、つまり丁度10年前の活動レベルに等しいということを意味します。

 

 今年の第1四半期の主要業種の指数値では、東日本大震災で指数値100を割り込んでから、10年前のレベルに戻ることなく推移(平成24年第1四半期を除く)している「電力・ガス・熱供給・水道業」と卸売業が長期的に低落しているために低下基調の「卸売業、小売業」の2系列が基準年のレベルを下回っています。

 それ以外の主要業種は、平成24年を境に、基準年のレベル100を超える状態で推移しており、今年の第1四半期でもその状態は維持されています。こういった業種が、第2四半期以降の第3次産業全体をさらにけん引して、水準が10年前のレベルの低下を補って、第3次産業総合の指数値が継続的に基準年のレベルを超えるようになることを期待したいところです。

 

◎四半期ベースの経済指標スライド

 

◎第3次産業活動指数3月分データ冊子