経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

国内向け出荷はレベルは今ひとつだが方向感は改善、輸出向け出荷は高いレベルを維持している今年の第1四半期

 今年の第1四半期の鉱工業出荷は前期比1.7%上昇と2期連続の上昇でした。
 この第1四半期の鉱工業出荷の内外需別に伸び率を見てみると、国内向け出荷は、前期比1.9%上昇で2期連続の上昇、輸出向け出荷は前期比0.4%上昇で4期連続の上昇でした。

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 消費増税後、国内向け出荷が大きく落ち込んだ昨年の第2四半期では、輸出向け出荷がかろうじて前期比プラスとなったに留まり、国内向け出荷の落ち込みを補う方向への動きは弱いものでした。
しかし、昨年の7-9月期には、第2四半期の落ち込みから更に落ち込んだ国内向け出荷に対し、輸出向け出荷は明瞭にプラス方向に動き、財に対する内需の落ち込みを外需が補う形となりました。続く昨年の第4四半期には、更に輸出向け出荷が上昇し、ようやく国内向け出荷も上昇し始めました。

 

 そして、今年の第1四半期には、高い水準の輸出向け出荷ではその水準が維持され、国内出荷が1月に大きく上昇しました。ちなみに、今年第1四半期の輸出向け出荷のレベルは非常に高く、いわゆるリーマンショックによる景気の「底」である2009年第1四半期以降では、上位3位となる水準です。

 さらに、今年の1月の輸出向け出荷指数は110.3ですが、この値よりも高い数値は、2008年以降ではこの年の1月から5月までに限られます。つまり、今年の1月の輸出向け出荷は、一月の数値としては、リーマンショック後の最高値となっており、いわば瞬間的にではありますが、リーマンショック前の水準に到達したということになります。

 

 輸出向け出荷が、円安の効果もあって、長期的にみても比較的高いレベルにあったものの、国内向け出荷が方向感としては伸びていましたが、レベル感としては、かろうじて昨年平均のレベルを若干超えているにとどまっていたのが、今年の第1四半期の鉱工業出荷の状況でした。

 

◎四半期ベースの経済指標スライド

 
◎鉱工業指数3月までのデータ冊子