経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

資本財と耐久消費財が、今年第1四半期の鉱工業生産を牽引。ただし、耐久消費財の生産レベル自体は低い状態。

 今年の第1四半期の製造業は、前期比1.5%上昇と2期連続の上昇でした。
 この第1四半期の製造業の上昇を先導したのは、耐久消費財(前期比3.9%上昇)や資本財(前期比1.8%上昇)です。

 

 ただし、この2つの財の前期比上昇は性格が異なるように見えます。

 というのも、資本財については、2期連続の上昇で、4月の資本財の生産は前月比で上昇(第1四半期の指数値と比較しても上昇)ですが、耐久消費財の場合には、3期連続の前期比マイナスから1年ぶりの前期比上昇となっているからです。

 耐久消費財の生産レベルがまだ低い状態です。また、4月の耐久消費財の生産は再び前月比マイナスとなっています。耐久消費財は今年の3月に一時的に生産が好調でした(生産上昇品目:普通乗用車、太陽電池モジュール、携帯電話、デスクトップ型パソコンなど)が、その勢いは持続しませんでした。

 要すれば、内外の設備投資に向けられる資本財は昨年後半から好調を持続しており、消費増税後の製造業の生産活動低下の大きな部分を占めている耐久消費財生産の低下傾向も第1四半期に一時的には戻りましたが、その勢いは4月まで続かなかったようです(予測調査の結果を単純延長すると、第2四半期の耐久消費財生産は83.2で、前期比3.3%低下となる)。

f:id:keizaikaisekiroom:20150606095535p:plain

 製造業の中で、目下好調なのは、資本財もそうですが、製造業の工程に部品や原材料として投入される生産財の生産活動は好調で、今年の第1四半期まで3四半期連続の好調を維持しています。昨年の第4四半期は輸出向け出荷に支えられ、そして今年の第1四半期は国内向け出荷に支えられました。4月についても前月比は上昇しています(ただし、第1四半期の指数値と比較すると、少し落ちている)。
 ただし、鉱工業用生産財について生産予測調査の結果そのままで、第2四半期の予測値を機械的に計算すると、前期比マイナス1.3%程度の低下となるようです。鉄鋼業や化学工業、そして電子部品デバイス工業の先行き予測の低下が、生産財の低下にも響いているようです。

 

◎四半期ベースの経済指標スライド

 
◎鉱工業指数3月までのデータ冊子