経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

規制変更に対応する「作りだめ」によって土木建設機械の在庫が「はん用・生産用・業務用機械工業」の在庫を引き上げている状態

 4月の在庫指数は、2か月連続の上昇から、やっと横ばいとなりました。出荷が前月比で上昇していることもあり、在庫率も3か月ぶりに前月比マイナス1.4%低下です。

 

 在庫については、15業種のうち、7業種が在庫上昇、7業種が在庫低下、1業種横ばいということで、バランスしています。

 在庫を減らしているのは、素材系の鉄鋼業と化学工業、窯業・土石工業です。鉄鋼業は、3月まで流通分まで含めて在庫が高くなっているという認識が広まり、在庫調整に入っています(在庫循環的にも、在庫調整局面ど真ん中)。化学工業については、下流の最終製品の生産・出荷は旺盛ですが、上流のポリプロピレン等の在庫低下の影響が大きくなっていますが、これは一部プラントの定期修理の影響もあるものと思われます。

 

 他方、4月の在庫を上昇させているのは、「はん用・生産用・業務用機械工業」です。特に、ショベル系掘削機械や建設用クレーンで、この品目は3月の在庫引き上げの主因でもありました。これらの品目は、規制の変更のために目下「作りだめ状態」にあります。

 このような特殊要因を有する品目を含む「土木建設機械」の在庫が、「はん用・生産用・業務用機械工業」、さらには鉱工業の在庫を引き上げているため、3月、4月の在庫が上昇しています。 

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 土木建設機械のような特殊要因による在庫増や、電気機械工業のエアコンのような先月の在庫削減と需要期前の作りだめの影響もありますが、素材系を中心に在庫削減の動きは進んでいるようです。

  その一方で、個別品目で言えば、軽乗用車、小型乗用車の在庫増加によって、輸送機械工業の在庫低下のうごきが定着しないのが気になるところではあります。

 

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