経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

10年前と比べた活動レベルも高く、外国からのお客様の割合上昇にも支えられている日本の遊園地・テーマパークビジネス

 2014年度の遊園地・テーマパークの売上高、入場者数ともに過去最高となり、今年3月のこれらの数値は、消費増税前の昨年3月の水準を上回っています。

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 そこで、第3次産業活動指数(2005年=100, 季節調整済)を見ることで、長期的な動きを見てみます。

 遊園地やテーマパークの入場者数のデータを含む、「娯楽業」の内訳の一つである「公園、遊園地」のデータの推移は、2011年3月の東日本大震災発生時に大幅に低下しましたが、その後回復し、上昇傾向で推移している。震災をはさんで、遊園地・テーマパーク施設への需要は、堅調といえるでしょう。
 一方、娯楽関連サービスのデータから、この「公園、遊園地」のデータを除外したデータを計算した「娯楽業(除.公園、遊園地)」のグラフの動きでは、震災の落ち込みからは回復したものの、その後は横ばい傾向となってしまいます。

 娯楽関連サービスが全般的に堅調ということではなく、遊園地・テーマパークの好調さは、この産業に特有の現象であることが分かります(ちなみに、娯楽サービスの中では、パチンコホールが不調です)。

 

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 第3次産業活動指数(2005年=100, 季節調整済)の2015年3月の指数水準を比較して見てみると、「公園、遊園地」は小分類業種83系列(卸・小売業の系列は除く)の上から6番目の高水準となっています。

 指数レベル=活動レベルの値も129.2で、これは10年前のレベルから3割近く活動量=需要量が増加していることを意味します。

 この伸び幅がサービスビジネス全体の中で上位にあるということは、遊園地やテーマパークのビジネスは、この10年間の成長産業であったということになります。

 

  需要側の家計の遊園地などへの支出状況を確認するため、総務省の家計調査(年ベース、総世帯ベース)を見てみると、2014年の1世帯当たりの消費支出額に占める「遊園地入場・乗物代」の割合は0.071%となっていました。
 1世帯当たりの消費支出額に占める「遊園地入場・乗物代」の割合は、僅かではあるものの上昇傾向で推移していることが確認できます。

 

 

 日本人の遊園地などへの支出が増加しているわけですが、昨今話題の外国からのお客様の日本の遊園地・テーマパークへの支出状況について確認してみます。

 観光庁の訪日外国人消費動向調査及び日本政府観光局(JNTO)の訪日外客数の動向を見てみると、訪日外国人全体の旅行消費額、訪日外客数は増加傾向で推移していることはご案内のとおりです。
 これらのデータを使って試算してみると、2014年の「遊園地・テーマパーク」売上高に占める訪日外国人消費額の割合は1.4%弱程度と試算されます。
 この「遊園地・テーマパーク」売上高に占める訪日外国人消費額の割合は上昇傾向で推移していることも確認できます。

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 報道では、円安の結果、日本のテーマパークは、入場料などが世界で最も安い施設になったという話もありますので、外国からのお客様はまだまだ期待できるのではないでしょうか。

 底堅い内需=日本居住者の需要」と「外需=外国からのお客様の」の両方に支えられる日本の遊園地・テーマパークビジネスという姿が、統計数値から垣間見えたのではないでしょうか。

 

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