経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

3月の輸出は2か月ぶりに前月比上昇、輸入は3か月ぶりに低下、国産の国内出荷は少し低下していた今年の3月

 鉱工業出荷指数と貿易統計を再編集して、国内生産されたものが国内と輸出のどちらに向けられているか、そして国内市場にどれだけ国産品と輸入品が供給されているのかを示す指標として、出荷内訳表と総供給表を作成しています。

                       

 平成27年3月の輸出向け出荷は指数値99.7で、前月比1.4%上昇、他方、国内向け出荷は指数値97.2で、前月比▲0.3%低下となりました。

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 輸出向け出荷は、今年1月に急増、2月に急減しましたが、3月には再び前月比上昇となっています。これは、船や小型乗用車が上昇した輸送機械工業や化学工業の影響によるものです。

 国内向け出荷は2か月連続の低下となっており、電子部品・デバイス工業や鉄鋼業の国内向け出荷が3月は低迷していました。他方で、普通乗用車の出荷が良かった輸送機械工業や一般用蒸気タービンや反応用機器が良かった「はん用・生産用・業務用機械工業」の国内向け出荷は前月比プラスとなっています。情報通信機械工業の国内向け出荷も好調でした。

 

 3月の輸入品と国産品を合算した総供給指数は、前月比▲2.4%低下となりました。中でも、輸入品供給指数は前月比▲7.9%低下と、3か月ぶりに低下となり、昨年5月以来の低い指数値となっています。

 

 輸入品供給を低下させているのは、ニット製外衣(服)などが低下した繊維工業や天然ガスなどが低下した鉱業です。

 繊維工業の輸入品供給指数は、2月に前月比52.4%上昇しており、その反動もあって大幅低下になっています。鉱業については、これまでの石化施設の減少や発電量の2、3月の低下もあり、天然ガス等の化石燃料の輸入低下があり、2か月連続の前月比低下となっています。

 このような燃料需要の低下と鉱工業生産の一服感による企業間取引の低下もあって、企業が需要する原材料などの生産財の総供給は前月比▲2.1%低下となっています。

 他方、個人が需要する耐久消費財や企業が設備投資に利用する資本財の総供給は前月比で上昇しています。

 

 3月の国内産業活動と貿易取引の関係をまとめると、国内生産品の国内向け出荷は、前月比微減の▲0.3%となっています。

 耐久消費財や資本財の国内向け出荷は堅調ですが、建設財や生産財、そして非耐久消費財の国内向け供給は少し滞っていました。しかし、輸入品供給全体が今年の3月かなり大きく低下する情勢のもと、これらの財の輸入も大きく低下しています。

 輸出については、生産財の輸出を除くと全体的に3月は堅調に推移していました。

 国内向けの国産品の供給は多少低下していますが、輸入低下の一方で輸出増加ということになり、3月の鉱工業出荷は、内需の低下を好調な輸出で補い切れず低下という構図になります。

 

◎ポイント資料

 

◎データ冊子

 

◎図表集