経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

輸送機械工業は4,5月連続して減産予測だが、電気・電子系の3業種が先行き生産を牽引している

 4月初旬に実施しました製造工業生産予測調査の結果ですが、4月見込みの前月比は、2.1%上昇が見込まれており、5月予測の前月比は▲0.3%低下という予測となっています。

 3月の生産実績は先月調査時点での見込みを1%近く上回っています。これは、納期の前倒しが3月にあってはん用・生産用・業務用機械工業や電気機械工業の生産が増加したほか、輸送機械工業の3月生産が上方修正されたからです。

 そこから、4月はさらに2%以上増加するという生産計画になっていることになります。今年の1月調査に続いての強気の生産計画ということになります。f:id:keizaikaisekiroom:20150501181028p:plain

  4月の生産見込みについては、11業種のうち、7業種は上昇見込みで、4業種は低下見込みとなっています。

 この4月上昇見込み業種7業種のうち、寄与が大きいのは、「はん用・生産用・業務用機械工業」、電気機械工業、電子部品・デバイス工業などです。

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 これら3業種については、海外からの受注が増えていることによる生産見込みの増加というお答えが多くありました(機械受注統計では、外需1月前月比24.2%増、2月同8.0%増加で、季調済の金額で、内需9900億、外需1兆700億と外需の方が大きくなっている)。

 また、電気機械工業では、民生品の流通在庫が低下しているので、増産という話も一部にありました。

 3月の貿易統計は久方ぶりの黒字という話もありますが、先行きについても海外からの引き合いが強いということなのかも知れません。

 

 逆に、5月の予測については全体では前月比低下予測ですが、11業種のうち、6業種が上昇予測、4業種が低下予測、その他が横ばいとなっています。

 この5月の生産を押し下げているのは、輸送機械工業と化学工業の2業種で、特に輸送機械工業の影響が非常に大きくなっています。

 輸送機械工業の3月の在庫は、前月比▲6.2%低下と在庫を減らしてきてはいるのですが、前年同月比ではいまだ2割以上高い水準であす。2月の前年水準からの5割増しに比べると落ちて来てはいますが、やはりまだ高い状態です。そこで年度明けの4月、5月と2か月連続の減産計画となっています(昨年5月実績からは1割の減産)。本格的な在庫調整局面に入るということかもしれません。

 化学工業については、定期修理と年度替わりを挟んでの設備廃棄によって、5月に減産になるということのようです。

 

 外需や情報通信関連の投資に支えられて5月までの生産見込みが強気の電気・電子系3業種の生産が上向いている間に、輸送機械工業の生産調整、在庫調整に目処がつくことを期待したいところです。

 

◎ポイント資料

 

◎参考図表集

 

◎データ公表冊子