経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

公共事業から民間建設へのバトンタッチが見えた2月の建設業活動指数

 今年2月の建設業活動指数は、指数値82.0、前月比▲1.3%低下と4か月連続の前月比低下となりました。

  http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/zenkatu/result-2/pdf/hv37913_201502j.pdf


 建設業活動指数は、一昨年、平成25年11月を一つの山として緩やかに低下傾向にありましたが、昨年8、10月の2か月間は前月比上昇となりました。そして、昨年11月からは、やはり公共土木活動指数が前月比マイナス、同じく前年同月比マイナスとなって、建設業活動指数をふたたび押し下げました。 

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 平成26年の建設業活動指数の動きは、3つの時期に分けることが可能です。
 一昨年12月から昨年7月までの8か月連続の前月比マイナスの時期(ただし、昨年6月の前月比横ばいを含む)、8月と10月の2回の前月比上昇(9月は前月比横ばい)、そして11月から今年の2月まで4か月連続の前月比マイナスの時期です。
 第1の時期は、前年度の公共事業がほぼ進捗し、公共土木がマイナスとなるとともに、一昨年9月以降、駆け込み需要的に増加した民間住宅建築が昨年1月以降減少傾向となった時期です。
 第2の8~10月は、8月に民間土木工事が前月比4.8%上昇、公共建築が前月比8.7%、公共土木が2.9%と揃って上昇したことによって、民間住宅建築の落ち込みを補った期間です。
 そして、第3の時期は、民間住宅建築はまだ回復とならず、公共事業も当年度分の工事が進捗してしまった時期となります。
 建設業活動指数では、民間住宅建築指数(35%)と公共土木活動指数(32%)のウェイトが大きくなっています。よって、建設業活動指数全体の動きも、住宅建築と公共事業の勢いによって左右されます。昨年の民間住宅建築指数は結局、12月まで前月比プラスなしで推移しており、公共土木指数は昨年5月から10月まで前月比マイナスなしで推移しています。となると、昨年8~10月は公共事業の盛り上がりによって、建設活動全体が一時的に盛り上がりましたが、年を通すと住宅建築の落ち込みを補い切れなかったということになります。

 平成26年9月までの建設業活動指数の推移を説明した資料をご提供していますが、その中では、その時期までの建設業活動指数の動向の特徴を「『公共事業の復活』と『住宅建築の著しい不調』」とまとめていました。
http://www.slideshare.net/ssuserf0ff62/ss-42097762

 昨年一年間は、この通りに推移したということになります。
 ただし、今年1月、2月の民間住宅建築活動の指数は、2か月連続の上昇となっており、加えて2月には企業の設備投資に関連する民間非住宅建築活動の指数も前月比上昇となりました。この結果、住宅と非住宅を合わせた民間建築活動指数が一昨年12月以来の前月比上昇(1月は前月比横ばい)となっています。年明け以降、民間建設が復調し、公共事業は一旦、前年同月比低下ということで、建設業活動指数の上昇へのけん引役の交代が見られました。

 年度末に向けて、公共事業の大きな反転はないものと思われますが、公共事業から民間建設投資へのバトンタッチが垣間見えた2月の建設業活動指数となりました。