経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

輸出の反落により大きく低下した2月の鉱工業出荷

 平成27年2月速報の鉱工業出荷は、指数値で100.2、前月比は▲3.4%低下と3か月ぶりの低下となりました。

 

 出荷全体のうち、輸出向け出荷の指数値は101.7、前月比▲9.7%低下となりました。1月の輸出向け出荷の前月比上昇幅は、9.3%上昇でしたので、ほぼ1月の上昇分が下がったということになります。指数値でみると、昨年12月の輸出向け出荷指数の値が、103.0に対し、2月の指数値が101.7なので、昨年12月の水準よりも下がっていることになります。
 さすがに、今年1月の輸出向け出荷の伸びが大きく、そこから多少反動的な動きが発生していたことになります。

 2月の輸出向け出荷指数は、確かに、今年1月はもとより、昨年の第4四半期のレベルから比べると落ちますが、ただし、比較的高かった昨年2月の指数水準101.3よりも高い水準を保っています。平成26年の輸出向け出荷指数は、98.6ですので、2月の水準はその水準より高く、輸出の勢いが鈍化しているということにはならないと思います。

 

 また、2月の国内向け出荷は、指数値で100.0、前月比は▲1.3%低下と3か月ぶりの低下となりました。
 国内向け出荷指数の1月の前月比は4.1%上昇でしたので、1月の上昇分の多くは残存しており、2月の国内向け出荷指数のレベルは、昨年の第4四半期の指数値96.8を大部上回っています。1月の高い伸び幅からの反動減という面は否定できませんが、2月の国内向け出荷の水準は十分高い水準を維持しているものと思います。

出荷全体を押し下げたのが、内需か外需かという点では、輸出向け出荷の前月比が▲9.7%低下で、国内向け出荷の前月比が▲1.3%低下に留まっていますので、ウェイト差を考慮しても、輸出向け出荷の低下寄与がかなり大きくなります。


 そこで改めて、鉱工業出荷の前月比を国内向け出荷/輸出向け出荷のどちらが傾向的に動かしているのかを確認するため、各指数の後方3か月移動平均を用いた前月比寄与を確認してみたいと思います。そのグラフが下記のグラフです。
 先にも述べているように、出荷内訳表のウェイトでは、国内向け:輸出向け出荷=4:1なので、鉱工業出荷の基調的な前月比を動かしているのは、やはり国内向け出荷です。

 これまでの推移を確認してみると、昨年前半は増税前も含めて輸出のプラス方向寄与がありませんでした。その後、8月からプラス寄与に転じ、9月からは強めの寄与となっていましたが、2月に輸出が急落となりました。
 他方、昨年の9月以降、年末12月を除き、国内向け出荷がプラス寄与となっており、2月もプラス寄与となって、輸出のマイナスを補っていました。
 今後、輸出の低下が内出荷の上昇の勢いをそぐことにならないか注視したいと思います。

 

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