経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

国内向け出荷が多少低下したが、輸出の急減と輸入の増加が全体を動かした今年の2月の鉱工業出荷動向

今年2月の出荷は1月と打って変わって、前月比▲3.4%低下となりましたが、その出荷の低下の主因は輸出向け出荷の低下で、前月比▲9.7%低下と1割近い低下となっています。

輸出向け出荷が特に低下したのは、財別分類では生産財と資本財で、業種別では輸送機械工業、「はん用・生産用・業務用機械工業」、そして電子部品・デバイス工業でした。

北米の港湾ストや寒波の影響で荷揚げや輸送に支障が出て輸出が滞った面がある輸送機械、受注が一巡し、年度明けに納期ズレが生じた「はん用・生産用・業務用機械工業」の資本財、春節前の東アジア向け出荷が一服した電子部品・デバイス工業の生産財が2月の輸出を押し下げていました。

「はん用・生産用・業務用機械工業」と電子部品・デバイス工業については、2月の国内向け出荷も前月比低下ですが、輸送機械工業については、前月比横ばいを維持しています。

これらの機械工業の2月の不調とは裏腹に、鉄鋼業、化学工業、石油・石炭製品工業といった素材系の業種は前月比上昇となっており、重要な生産財である電子部品・デバイス工業の国内向け出荷が低下しているにもかかわらず、この素材系の3業種の前月比上昇によって、生産財の2月の国内向け出荷は上昇しており、けん引役が交代しつつも生産財の国内向け出荷は4か月連続の上昇となりました。

 

一方、国産と輸入を合算した総供給を見てみると、前月比▲0.1%低下に留まっており、国内向け出荷の低下に比べると低下幅は小さくなっています。

これは、2月の輸入品供給が前月比2.7%と上昇していることによります。

2月の輸入品供給の増加の主因は、繊維工業のほぼ1.5倍という前月比急上昇です。
繊維工業の2月の輸入浸透度(総供給に占める輸入比率)は6割となっています。同時に、2月の衣料関係品の名目販売額は前月比で大きく上昇しています。よって、輸入品が増加することも頷けるところではあります。

 

いずれにせよ、平成27年2月は、国内向け出荷/国産品供給が1月に比べて多少低下していますが、輸出入の変動が大きく、輸出入によって出荷動向や供給動向が動いた月でした。

 

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◎ポイント資料

 

◎データ公表冊子