経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

在庫が重しとなっている2月の輸送機械工業の生産

平成27年2月の鉱工業生産低下への影響度合い(寄与)が大きかったのは、「はん用・生産用・業務用機械工業」、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業の3業種です。

2番目に低下寄与が大きかった輸送機械工業にも大きくみれば、反動減的要素があることは確かですが、それよりも在庫が少し「重し」になってきているようです。

というのも、1月の輸送機械工業の生産上昇をけん引した品目は、普通乗用車や普通トラックでしたが、2月の生産低下をけん引している品目は、小型乗用車が中心で、車種が異なっています。

小型乗用車はメーカー出荷低下への寄与も大きく、販売台数の統計を拝見しても、相対的に2月の伸びが今一つです。

小型乗用車の生産は前月比▲14.3%低下ですが、それでも在庫が前月比で7.9%上昇し、その前年同月比は100.6%上昇と昨年の2月末に比べて倍増していることになります。

ここで輸送機械工業の在庫循環図を見てみると、非常に在庫が積み上がっていることがお分かりいただけるかと思います。

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この在庫の積み上がりを引き起こしているのは、軽乗用車と小型乗用車なのですが、軽乗用車の2月の出荷は前月比プラス(普通乗用車の出荷前月比は▲0.4%微減)なので、2月については小型乗用車の悪さが目立つ状況です。

この小型乗用車の在庫積み上がりに象徴されるように、輸送機械工業については、生産を激減させるほどではないにしても、在庫を抑制するべく、生産調整がなされているようです。

 今年2月の生産を大きく低下させた3業種については、受注型製品の生産・出荷が一巡して典型的な反動減が生じた「はん用・生産用・業務用機械工業」、小型乗用車を中心に在庫水準が高く生産調整気味となっている輸送機械工業(とはいえ、見込みの誤りが修正仕切れていない)、春節前出荷とモデルサイクルの端境期の影響で生産・出荷に一服感のある電子部品・デバイス工業のように、三者三様の要因が作用しているようです。

 

◎データ公表冊子 

鉱工業指数2015年2月速報および製造工業予測調査3月調査結果 from 経済解析室,経済産業省


◎参考図表集 

 

◎ポイント資料